日経平均は3日続落、米長期金利の動向巡る不透明感続く
ロイター / 2021年3月23日 15時52分
東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米株高を好感し朝方は堅調に推移したものの、依然として、米長期金利など外部環境の不透明感がくすぶる中、日経平均はマイナス圏で取引を終えた。写真は東証、2020年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 23日 ロイター] -
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 28995.92 -178.23 29381.49 28,995.92─29,496.83
TOPIX 1971.48 -18.70 2000.26 1,971.48─2,002.74
東証出来高(万株) 137129.00 東証売買代金(億円) 28900.50
東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米株高を好感し朝方は堅調に推移したものの、依然として、米長期金利など外部環境の不透明感がくすぶる中、日経平均はマイナス圏で取引を終えた。このところ物色が活発になっていたバリュー株でも利益確定売りの動きがみられ、幅広い業種で売りが先行した。
市場の関心が集まる米10年債利回りは、足元では高止まりとなっている。米長期金利の動きをにらみ「市場はナーバスになっている」(岡三オンライン証券のチーフストラテジスト、伊藤嘉洋氏)との指摘が聞かれ、「金融相場から業績相場へ移行する過程でマーケットは不安定な動きになりやすい」(伊藤氏)という。
一方、相場全体がさえない動きとなる中、業績見通しの上方修正など個別材料を手掛かりにした物色もみられた。米長期金利の動向に神経質になりやすい環境が続くが、今後緩やかな金利上昇がみられたとしても、「企業業績に関して上方修正や増配などのよいニュースが出れば、市場にとって追い風になるだろう」(野村証券のエクイティ・マーケット・ストラテジスト、澤田麻希氏)という。
日経平均は当面、2万9000円台で値固めの動きが続くとみられており、「上値としては25日移動平均線(2万9596円79銭=23日)の水準が意識されそうだ」(伊藤氏)との見方も出ていた。
TOPIXは0.94%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆8900億円。東証33業種中、その他製品以外の32業種は値下がり。空運業、海運業、陸運業などが値下がり率上位に入った。
個別では、日本取引所グループが続伸し、2.7%高。前日の昼休み中に発表した業績見通しと配当の上方修正が引き続き好感された。
昭文社ホールディングスは16%高となり、ストップ高。お昼過ぎごろ、子会社の昭文社とポニーキャニオンが地方創生事業で業務提携すると発表したことが好感された。「低位株で買いやすく、好材料をきっかけに短期筋の個人投資家による値幅取りを狙った買いが集中したようだ」(国内証券)という。
東証1部の騰落数は、値上がり391銘柄に対し、値下がりが1748銘柄、変わらずが55銘柄だった。
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