米国株式市場＝小反落、ハイテク決算に注目

米国株式市場は、引け後発表の電気自動車（ＥＶ）大手テスラとグーグルの親会社アルファベットの決算にらみ、小反落して終了した。２０１９年９月撮影（２０２４年　ロイター/Brendan McDermid）

David French

［２３日　ロイター］ - 米国株式市場は、引け後発表の電気自動車（ＥＶ）大手テスラとグーグルの親会社アルファベットの決算をにらみ、小反落して終了した。

超大型ハイテク７銘柄「マグニフィセント・セブン」の決算発表の皮切りとなった両社の第２・四半期決算はともに売上高が増加した。

テスラは値下げや販売奨励策が奏功し、納入台数が予想を上回り、予想外の増収となった。

アルファベットは売上高が１４％増加し市場予想を上回った。デジタル広告の売り上げ増とクラウドコンピューティングサービスに対する堅調な需要を受けた。

ただ、発表を控えテスラは２％安で引けた。アルファベットは０．１％高だった。

ハイテク大手の決算は米株市場が今年の記録的な上昇を持続できるかどうかを左右する鍵となる。

また、大型株から、アンダーパフォームしているセクターへの資金シフトが続くかどうかも注目される。

小型株で構成するラッセル２０００指数は１％上昇した。

ナティクシス・インベストメント・マネジャーズのポートフォリオストラテジスト、ジャック・ジャナシエビッチ氏は「今週と来週は決算が重要で注目している。決算に対する株価の反応は非常に意味深いものになるだろう」と述べた。

中小型株への投資シフトについては、「まだ結論は出ておらず、持続可能という証拠がさらに必要だ。それも収益にかかっている」と指摘した。

この日は当初、大型株が市場を押し上げ主要株価３指数はいずれも上昇していた。アップル、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムは０．３─２．１％高とほとんどの大型株は上げを維持したが、市場全体は午後に入り失速、小幅安で引けた。

一部主要企業のさえない決算が重しとなった。国際貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス（ＵＰＳ）は利益が市場予想を下回り、株価は１２．１％急落。４年ぶりの安値を付けた。宅配便需要の低迷と人件費の上昇が響いた。

自動車大手ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）は四半期利益と売上高が市場予想を上回り、通期利益見通しを引き上げたものの、株価は６．４％下落した。

売上高が予想を下回ったケーブルテレビ大手コムキャストは２．６％下落。

一方、利益が過去最高を更新し、市場予想を上回った音楽配信サービス大手スポティファイは１２％上昇した。

Ｓ＆Ｐ主要１１セクターでは８セクターが下落。エネルギーが１．６％と下げが最大だった。米原油先物が６週間ぶりの安値を付けた。

米取引所の合算出来高は１０４億５０００万株。直近２０営業日の平均は１１３億３０００万株。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 40358.09 -57.35 -0.14 40443.73 40527.89 40319.70

前営業日終値 40415.44

ナスダック総合 17997.35 -10.22 -0.06 17982.74 18128.38 17968.10

前営業日終値 18007.57

Ｓ＆Ｐ総合５００種 5555.74 -8.67 -0.16 5565.30 5585.34 5550.90

前営業日終値 5564.41

ダウ輸送株２０種 15655.82 -244.42 -1.54

ダウ公共株１５種 951.83 -5.51 -0.58

フィラデルフィア半導体 5397.90 -79.93 -1.46

ＶＩＸ指数 14.72 -0.19 -1.27

Ｓ＆Ｐ一般消費財 1525.74 +0.24 +0.02

Ｓ＆Ｐ素材 571.84 +2.17 +0.38

Ｓ＆Ｐ工業 1065.69 -2.21 -0.21

Ｓ＆Ｐ主要消費財 833.47 -2.65 -0.32

Ｓ＆Ｐ金融 717.81 +0.56 +0.08

Ｓ＆Ｐ不動産 256.24 -0.44 -0.17

Ｓ＆Ｐエネルギー 690.56 -10.88 -1.55

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1731.98 -0.59 -0.03

Ｓ＆Ｐ通信サービス 304.82 -0.69 -0.22

Ｓ＆Ｐ情報技術 4377.25 -5.59 -0.13

Ｓ＆Ｐ公益事業 356.99 -2.35 -0.65

ＮＹＳＥ出来高 8.76億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 39555 + 15 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 39500 - 40 大阪比