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イスラエルがヒズボラ攻撃拡大、274人死亡 1000人超負傷 住民避難指示

ロイター / 2024年9月24日 2時55分

 イスラエル軍は23日もレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの標的に大規模な攻撃を行い、目標達成には地上侵攻が必要な可能性もあると示唆した。レバノン南部ティールで撮影(2024年 ロイター/Aziz Taher)

[エルサレム/ベイルート/ドバイ 23日 ロイター] - イスラエル軍は23日もレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの標的に大規模な攻撃を行い、市民にはヒズボラの兵器保管場所がある場所から離れるよう避難を通告した。

レバノン保健省は、イスラエルの攻撃で医療従事者を含む少なくとも274人が死亡し、1024人が負傷したと発表した。死亡者のうち21人は子ども、31人は女性だという。

攻撃による被害が広がる中、イスラエル軍のハレビ参謀総長は、レバノンでの作戦の次の段階に向け準備を進めていると表明。「ヒズボラが20年間にわたり構築してきた戦闘インフラを標的にしている。これは極めて重要なことで、イスラエル軍は次の段階に向け準備している」と述べた。詳細についてまもなく明らかにするとした。

イスラエルのネタニヤフ首相は、レバノン国民に宛てたビデオ声明を発表。「イスラエルはレバノン国民とではなく、ヒズボラと戦っている。ヒズボラはあまりにも長い間、レバノン国民を人間の盾として利用してきた」と語った。

同時に、イスラエルがレバノン南部でのヒズボラへの攻撃を強化する中、現況は「複雑化」していると述べ、イスラエル国民に対し団結を保つよう呼びかけた。

この日の攻撃は約1年前にヒズボラとの交戦が始まって以降、イスラエルが同時に行ったものとしては地理的に最も広範囲に及び、1日の死者数としてはこれまでで最悪となった。

レバノンのナセル・ヤシン危機対応担当相によると、イスラエルの攻撃を受け、何万人もの人々が南レバノンから避難しているとう。

これに先立ち、イスラエルのガラント国防相は「レバノンへの攻撃を強化しており、(イスラエル)北部の住民を安全に自宅へ帰還させるという目標を達成するまで攻撃は続く」と述べていた。

イスラエル軍のハガリ報道官はレバノン南部の住民に対し、ヒズボラの拠点に近づかないよう呼びかけた。また、ヒズボラがイスラエルに向けてミサイルを発射しようとしていることを確認したため、同組織の拠点に対し攻撃を開始したと説明した。

レバノンへの地上侵攻の可能性を問われると、避難しているイスラエル北部の住民が安全に帰還できるよう「必要なことは何でもする」と述べた。

イスラエル軍によると、軍はこれまでに800以上のヒズボラの標的を攻撃。一方ヒズボラは、イスラエル軍の拠点に向けロケット弾を発射したとしている。イスラエルが住宅の中に武器を隠したと主張していることについて、ヒズボラはコメントしていない。

<攻撃範囲を拡大>

目撃者によると、イスラエルの戦闘機はレバノン南部国境沿いの町のほか、さらに北の地域にも激しい空爆を行った。

ヒズボラ系テレビ局アルマナルは、レバノン南部の多くの町周辺や東部ベカー高原、北部ヘルメル地域を標的としたイスラエル軍の空爆を伝えた。

レバノン国営メディアなどによると、地中海沿岸の都市ビブロスの東の山間部にロケット弾が着弾した。この地域はこれまで攻撃を受けたことがなかった。

<避難指示は「心理戦」>

レバノン南部で取材しているロイター記者によると、記者自身も含め、住民はレバノンの番号から、ヒズボラのあらゆる拠点からただちに1000メートル離れるよう指示する電話を受けた。

避難指示の電話はレバノン首都のベイルートでも確認された。マカリー情報相は、建物を出て避難するよう指示する電話が同省にもあったと明らかにした上で、応じない方針を示した。同相はロイターに「これは心理戦だ」と語った。

レバノンの通信会社オジェロの幹部はロイターに、イスラエルの避難指示とみられる電話が延べ8万回以上あったもようだとし、「大混乱と混沌を引き起こすための心理戦」を意図したものだと指摘した。

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