ユーロ圏総合PMI、9月速報50下回る 需要大幅減
ロイター / 2024年9月23日 19時53分
S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)はサービス業の鈍化と製造業の一段と落ち込みを受け好不況の分かれ目である50を下回った。フランクフルトで2020年9月撮影(2024年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[ロンドン 23日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)はサービス業の鈍化と製造業の一段と落ち込みを受け好不況の分かれ目である50を下回った。ドイツで予想以上に悪化し景気後退入りを示唆したほか、フランスも五輪が終わったことで8カ月ぶり低水準に落ち込んだ。
総合PMI速報値は8月の51.0から48.9に悪化。2月以来初めて50を下回った。ロイターがまとめた市場予想は50.5だった。
INGのエコノミスト、バート・コリジン氏は「五輪の火が消えてユーロ圏の楽観ムードも消失した。インフレ懸念が後退する中、成長への懸念が一層強まる」と述べた。
ハンブルグ商業銀行(HCOB)のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は、新規受注と受注残の急減を踏まえ、ユーロ圏経済がさらに弱体化する可能性があると指摘した。
全体的な需要は8カ月ぶりの大幅な減少。新規事業指数は49.1から47.2に低下した。
サービスPMIは52.9から50.5へと、予想(52.1)以上に低下した。サービスインフレは鈍化。産出価格指数は53.7から52.0に低下し、2021年4月以来の低水準となった。
デラルビア氏は、サービスインフレを注視している欧州中央銀行(ECB)にとっては朗報だと述べた。
キャピタル・エコノミクスのアンドリュー・ケニンガム氏は、10月に追加利下げの可能性があると指摘した。
2年以上50を下回り続けている製造業PMIは45.8から44.8に低下した。市場予想は45.6。生産指数は45.8から44.5に低下した。製造業企業の楽観的な見方が後退し、早期の好転は予想していない。
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