午前の日経平均は続落、方向感乏しい 円安効果は限定
ロイター / 2024年10月23日 12時16分
[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比111円15銭安の3万8300円81銭と続落した。日米で企業決算発表の本格化や選挙を控えて不透明要因が多く、前場を通して方向感が乏しかった。東証プライム市場が総じて薄商いとなる中、個別に材料が出た銘柄への物色は旺盛だった。
日経平均は14円安と小幅に続落してスタート。その後は前日終値(3万8411円)を挟んだ展開となった。ドル/円は前場の取引時間中に151円後半に上昇し円安基調が継続したが、物色は自動車などの輸送用機器の一角にとどまった。
22日に国際通貨基金(IMF)が公表した世界経済見通しで、2024年の日本の成長率予測が引き下げられたことも相場の重しとなったとの見方もあった。
東証株価指数(TOPIX)は0.01%高の2651.63ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8187億9900万円だった。東証33業種では、値上がりは輸送用機器、不動産、ゴム製品など17業種、値下がりはサービス、海運、銀行など16業種だった。
主力株では、トヨタ自動車、ホンダが3%超高としっかり。半面、ファーストリテイリング、リクルートホールディングス、東京エレクトロンは売りに押された。ソニーグループ、日立製作所は横ばい圏での推移となった。
このほか、ブックオフグループホールディングスのほか、コニカミノルタ、東京建物など好決算やアクティビストファンドによる株式取得が明らかになった銘柄の上昇が目立った。エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが5.81%保有していることが判明したコニカミノルタは10%超高で、東証プライム市場の値上がり率トップとなった。
大和証券の林健太郎シニアストラテジストは「衆院選後の政局不安を意識した断続的な売りが海外投資家を中心に出ているようだ」と話す。不透明要因が多く相場全体が手掛かり難となる中、「当面は森を見ずに木を見る動きが続くだろう」という。
きょうプライム市場に新規上場(IPO)した東京メトロは、公開価格を35.8%上回る1630円で初値を付け、一時1768円まで上昇。1722円で前場の取引を終了した。6年ぶりの大型上場となるため個人投資家からの需要が集まっている。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが668銘柄(40%)、値下がりは906銘柄(55%)、変わらずは71銘柄(4%)だった。
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