G20財務相の声明草案、世界経済軟着陸は「見通し良好」
ロイター / 2024年10月24日 7時33分
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁は23日から開催する会議で、世界経済のソフトランディング(軟着陸)の可能性に向けて「見通しは良好」との認識を共有する。7月撮影(2024年 ロイター/Tita Barros)
[ワシントン 23日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁は23日から開催する会議で、世界経済のソフトランディング(軟着陸)の「見通しは良好」との認識を共有するとともに、保護主義に対抗する決意も示す。ロイターが入手した共同声明の草案で分かった。
草案には「多くの課題は残っているものの、世界経済のソフトランディングの見通しは良好だ」と記されている。ただ関係筋によると、24日の会議終了前に改訂される可能性もあるという。
「世界の多くの地域で経済活動が予想より底堅く推移していることに安心感を得ている」とした上で、「国家間で成長は極めて不均一で、経済格差のリスクを助長している」と警鐘を鳴らした。
また、中央銀行が金融政策を「適切に調整」してインフレをおおむね制御し、世界的により低い金利へのシフトを可能にしたと評価した。
一方、11月の米大統領選でトランプ前大統領が返り咲いた場合に輸入品に高関税を課し、貿易戦争が勃発して良好なシナリオが一変する可能性に懸念をにじませた。
声明案は「われわれは保護主義に対抗する決意だ」とし、ルールに基づく公正でオープン、包摂的、持続可能かつ透明性のある多国間貿易システムを支持する協調的取り組みを促すとした。
税の透明性や、超富裕層の個人などに対する効果的な税制に関する国際対話促進へのG20のコミットメントに関しては7月に合意した文言を踏襲した。
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