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出稼ぎ労働者の本国送金額、コロナで今年は20%急減=世銀見通し

ロイター / 2020年4月23日 10時2分

 4月22日、世界銀行は、世界中の出稼ぎ労働者による本国への送金額は今年5720億ドルと、昨年の7140億ドルから約20%減少するとの見通しを発表した。写真は米ドル紙幣。2016年11月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[ロンドン/ワシントン 22日 ロイター] - 世界銀行は22日、世界中の出稼ぎ労働者による本国への送金額は今年5720億ドルと、昨年の7140億ドルから約20%減少するとの見通しを発表した。

送金受け取りの大半を占める低・中所得国向けは、過去最高だった昨年の5540億ドルから4450億ドルに減るという。

世銀によると、特に低・中所得国への送金の落ち込み幅は、2009年の金融危機時の4倍前後に達する。新型コロナウイルス感染拡大で、労働者の賃金が減ったり、失業者が増えていることが主な理由だ。

世銀のマルパス総裁は「送金は途上国にとって重大な収入源の1つになっており、新型コロナに起因する現在進行中の景気後退は(出稼ぎ労働者の)送金能力に深刻な悪影響を及ぼしているので、先進国の景気回復を早めることが何よりも重要だ」と述べた。

最も打撃を受けそうなのは、送金が国内総生産(GDP)の約3割を占めるタジキスタンやネパールなど。フィリピン、南スーダン、トンガ、ハイチといった国も送金への依存度が高い。

ただ来年になると全体の送金額は6020億ドルと、今年に比べて5%余り持ち直すと予想されている。

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