27年度の借換債収入130兆円割れと想定、7年ぶり低水準=政府筋
ロイター / 2025年1月23日 9時9分
Takaya Yamaguchi
[東京 23日 ロイター] - 過去に発行した国債の借り換えに必要な「借換債」が2027年度に130兆円を割り込む見通しであることが23日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。実現すれば7年ぶりの低水準となる。
借換債は政府が発行する国債の一種で、一般会計予算の不足財源を補う新規国債などを含む国債全体では、発行額が7割を占める。ピーク時(23年度当初の157.5兆円)からは30兆円超の減額となる試算で、減額できれば国債購入量を減らす日銀の戦略を後押ししそうだ。
試算では、借換債発行の目安となる収入額が26年度に130兆4100億円となる。昨年末に策定した25年度国債発行計画では136兆円超の借換債を計上しており、前年からは約6兆円の減額となる。
27年度は123兆4900億円と、さらに縮減。32年度までの6年間は120兆円台の低水準にとどまる。国債整理基金の資金繰りをもとにした仮計算として、近く財務省が発表する。
併せて公表する後年度影響試算では、金利上昇に伴う利払い費の増加を想定し、新規国債が30兆円台で累増する姿を描く。25年度当初予算では17年ぶりの低水準となる28.6兆円に抑えたが、再び増加傾向をたどる。
今夏の参院選に先立つ歳出圧力や、「103万円の壁」の再引き上げに伴う税収減は織り込まれておらず、今後本格化する予算審議次第で前提は大きく崩れる。
この記事に関連するニュース
-
「金利ある世界」で一つの「財政の神話」が終わった 国債の利払い費が増加に転じ、政策的経費を圧迫
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時0分
-
公債依存度24.8%に低下、歳出は過去最大115兆円 25年度予算案を閣議決定
ロイター / 2024年12月27日 11時37分
-
25年度予算、全容判明 歳出115兆5415億円
共同通信 / 2024年12月26日 16時35分
-
情報BOX:25年度国債発行計画の概要、年限債別一覧
ロイター / 2024年12月26日 12時6分
-
市中向け発行増額172.3兆円、脱日銀へ長期化是正=25年度国債発行計画案
ロイター / 2024年12月26日 11時51分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください