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日産、九州で新型軽EVの生産検討 同地の生産能力維持

ロイター / 2025年1月23日 17時15分

1月23日、 日産自動車は、2028年度以降に投入する軽乗用車の電気自動車(EV)を生産子会社の日産自動車九州(福岡県苅田町)で生産する計画を検討している。写真は同社のロゴ。ニューヨークの自動車ショーで2023年4月撮影(2025年 ロイター/David 'Dee' Delgado)

Maki Shiraki

[東京 23日 ロイター] - 日産自動車は、2028年度以降に投入する軽乗用車の電気自動車(EV)を生産子会社の日産自動車九州(福岡県苅田町)で生産する計画を検討している。販売不振により同社は世界全体で生産能力の2割削減を計画しているが、重要な拠点と位置づける九州での生産能力は削減しない方針だ。

同社広報に、坂本秀行副社長の会見での発言を確認した。軽EVの日産九州での生産検討については、ロイターが昨年3月に報じていた。

坂本副社長は22日、一部のメディアを対象に福岡県北九州市で新型電池の新工場に関する会見を行った。28年度に量産を始める軽EVを電池の新工場に近い日産九州で生産するかを問われ、「商品の具体的な話は差し控えるが、その方向性で計画を考えている」と答えた。現行の軽EV「サクラ」の生産は三菱自動車の水島製作所(岡山県倉敷市)に委託しており、新たな軽EVは自社生産に切り替えることになる。

日産九州の生産能力見直しに関しては「全くそういう話はしていない。九州地区は地政学的に競争力が高い拠点でもあるので、活用していきたい」と述べた。

日産はこの日、新型電池工場を北九州市若松区に建設すると発表。投資総額は1533億円で、25年に着工、28年度に稼働し、同年度に量産を開始する新型の軽EVから搭載を始める予定。敷地面積は約15万平方メートル、生産能力は年5ギガワット時(GWh)で、「サクラ」で換算した場合は約25万台、EVのスポーツ多目的車(SUV)「アリア」では約5万5000台に相当する。他社への電池供給も目指す。

電池はEVの生産コストで最も大きく、各社が低コスト化を進めている。日産が新工場で生産する「リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)」は高価なレアメタルを使わないことから、「サクラ」の現行電池に比べ3割コスト削減できるとしている。

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