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豪野党が原発導入公約=与党は再エネ、次期選挙の争点に

時事通信 / 2024年6月19日 16時23分

 【シドニー時事】オーストラリアの最大野党・自由党のダットン党首は19日、記者会見し、政権を奪還すれば、原発を導入すると発表した。豪州で初めて原発が建設される可能性が出てきた。来年5月までに行われる次期総選挙で、保守連合を組む国民党などとの共通公約とする。これに対し、与党・労働党は再生可能エネルギーの拡充を進める方針で、エネルギー政策が大きな争点となりそうだ。

 豪州は核燃料ウランの産出国だが、国内で石炭が容易に採掘されることから、これまで原発を設けず、1998年に法律で原発を禁止した。ダットン氏は、政権に就けば政策を転換し、石炭火力発電所跡の計7カ所に国有の原発を建設すると表明。2035年にも初号機を稼働させる考えだ。

 ダットン氏は、アルバニージー現政権の再生エネルギー重視の政策では、脱炭素化を進める上で「効果が不十分」と指摘。「原発導入で電気代を安くできる」とも主張した。米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を通じた原子力潜水艦配備計画が進んでいることから、原発の国内運用も技術的に可能との認識を示した。

 現政権は再生エネルギー推進により、温室効果ガスを30年までに05年比で43%削減、50年に実質ゼロとする方針。ダットン氏は排出削減の代案や費用を示していない。ボーエン気候変動・エネルギー相は「原発は危険で費用も時間もかかり過ぎ、排出削減を遅らせる。(電気代が下がるというのは)詐欺だ」と厳しく批判した。

 シンクタンクのローウィー国際政策研究所が今月公表した世論調査によると、原発導入への賛成は61%、反対は37%だった。 

[時事通信社]

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