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与党の「負けっぷり」焦点=支持率3位の調査も―英総選挙、投票まで2週間

時事通信 / 2024年6月20日 14時14分

 【ロンドン時事】英下院(定数650)総選挙は、7月4日の投票まで2週間を切った。支持率低迷からの逆転を狙い解散に打って出たスナク首相だが、与党・保守党に劣勢挽回の兆しは見えない。最大野党・労働党の政権奪取はもはや動かないとして、保守党がどれほど負けるかに焦点が移っている。

 調査会社ユーガブが今月12~13日に実施した支持率調査によると、右派ポピュリスト政党「リフォームUK」が19%と主要調査で初めて2位となり、18%の保守党は3位に転落した。労働党は37%。19日に発表された最新の調査結果では、労働党が定数の3分の2に迫る425議席を獲得すると予想されている。

 リフォームUKのファラージ党首は「われわれが今や労働党に対抗する真の野党だ」と強調する。一方、保守票が割れることを懸念するスナク氏は、世論調査結果が現実になれば「労働党に増税の白紙小切手を渡すことになる」と訴えた。

 とはいえ、保守党低迷の責任はスナク氏にもある。同氏は6日、フランス北部で行われた第2次大戦のノルマンディー上陸作戦80年の記念式典を早退。テレビインタビューを受けるために帰国し、国内で大きな批判を浴びた。翌日には「フランスに残らなかったのは間違いだった」と、選挙戦のさなかに異例の謝罪に追い込まれ、BBC放送は「驚くべきオウンゴール」と報じた。

 保守党にとって「悪夢のシナリオ」として浮上しているのが、1993年のカナダ総選挙の再現だ。支持率が落ちていた与党の進歩保守党(当時)は、同選挙でわずか2議席に落ち込む惨敗。英国はカナダと同様に小選挙区制で、スナク氏が懸念するようにリフォームUKと保守票を食い合えば、激戦区で労働党が漁夫の利を得て、保守党は壊滅的打撃を被る可能性もある。 

[時事通信社]

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