オウム後継、今なお「麻原」信奉=施設に肖像、4割超が20~30代―松本サリン事件30年・公安当局
時事通信 / 2024年6月26日 15時25分
社会を震撼(しんかん)させたオウム真理教による松本サリン事件から30年。後継3団体の信者計約1650人のうち、大半が所属する「Aleph(アレフ)」は今なお、教団元代表の松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚=2018年執行=の教えを絶対として信奉する。公安当局は依然として大量殺人などの脅威があるとみて、目を光らせている。
オウム真理教時代から調査に当たっているという公安調査庁の担当者は、アレフについて「基本は何も変わっていない」と分析する。施設への立ち入り検査で、元死刑囚の肖像写真が飾られた祭壇や、元死刑囚の脳波データを注入するとされるヘッドギア、説法映像が今も確認されるためだ。
アレフの信者は約45%が20~30代。団体名を隠したヨガ教室や心理学セミナーなどをきっかけに勧誘し、若者の獲得に成功しているとみられる。同庁の担当者は「人間関係を構築しながら『事件は陰謀によるもの』などと説明し、洗脳できたところで団体名を明かして入信させている」と解説。「事件を知りながらも若者は入信している。『麻原帰依』が強くなっているのではないか」と危機感を募らせる。
団体規制法で義務付けられた活動報告では、同庁の指導に従わず、資産を一部隠したままとみられる報告を続けている。
公安審査委員会は23年3月、再発防止処分を出し、施設使用を禁止した。これによりアレフは集団での修行ができなくなり、弱体化の兆しもあるが、同庁担当者は「このまま活動がなくなるとは思えない。地下に潜っていかないか」と警戒する。
公安調査庁によると、後継3団体は今も15都府県に計30カ所の拠点施設を構え、信者数は二十年以上ほぼ横ばいが続く。同庁は、アレフ以外の「ひかりの輪」(上祐史浩代表)と「山田らの集団」も元死刑囚の影響下にあるとみて、動向を注視している。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
コードネーム「Y」“極秘の薬品捜査”を捜査員が証言 松本サリン事件から30年【現場から、】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月27日 12時21分
-
「ただ息子を返して」=遺族、教団への憎しみ今も―松本サリン事件から30年
時事通信 / 2024年6月26日 15時17分
-
「事件はいまも生きている」 地下鉄サリン事件の被害者、松本で献花
毎日新聞 / 2024年6月26日 15時4分
-
松本サリン30年「忘れないで」 地下鉄事件被害の映画監督が訴え
共同通信 / 2024年6月25日 19時19分
-
918人が集団自殺…「カルト」の文字が初めて新聞に踊った1978年人民寺院事件…日本では“金余り”90年代に「オウム、統一教会、幸福の科学」らが躍進
集英社オンライン / 2024年6月4日 19時0分
ランキング
-
1粗大ごみから出た現金を職場懇親会に流用、黙認した処理施設係長を懲戒処分
読売新聞 / 2024年6月29日 15時48分
-
2台湾から「能登応援」被災1万世帯超に見舞金 NGO団体が配布開始
産経ニュース / 2024年6月30日 7時0分
-
3瑠奈被告「私の首を絞めることが責任だ」父親「私は誰も殺しません。私にはできません」約3年間の“狂乱”の音声データ、証拠として提出…犯行認識は「おじさんの頭を持って帰ってきた」の後、娘に従うしかなかった関係を父親証言へ ススキノ首切断事件
北海道放送 / 2024年6月30日 7時11分
-
4マンションで男女死亡 腹部に刺し傷、無理心中か
共同通信 / 2024年6月29日 21時46分
-
5面識のない男性を“結婚相手”と思い込んだか 男性の部屋に侵入した40代の女を現行犯逮捕
STVニュース北海道 / 2024年6月30日 10時28分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)