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小池氏、異例の連日「公務」=「同じ土俵」回避狙う―都知事選

時事通信 / 2024年6月28日 16時50分

 東京都知事選が7月7日の投開票に向けて熱を帯びる中、3選を目指す小池百合子知事(71)が「公務」を理由に街頭演説を控える異例の対応を続けている。立憲民主党などの支援を受ける蓮舫前参院議員らと同じ土俵に立つのを避け、「都政優先」の姿勢を演出するのが狙いだ。

 「これからの災害は感染症が一つのテーマだ」。小池氏は27日、墨田区にある都立墨東病院を視察し、記者団にこう強調した。

 20日の告示後、小池氏が連日のように続けているのがこうした「公務」での視察だ。告示日の第一声は都庁近くの選挙事務所でのあいさつだった。街頭演説は週末だった22、23両日に八丈島、奥多摩町、青梅市の3カ所を回り、「ゲリラ街宣」(陣営関係者)を散発的に行っているだけだ。

 小池氏が特別顧問を務める「都民ファーストの会」関係者は街頭演説を避ける理由について「蓮舫氏と同じ舞台に立つ必要はない。公務で実績を印象付けた方がいい」と解説する。27日に訪れた病院は感染症の指定医療機関。訪問には新型コロナ禍で「ステイホーム」などを訴えた指導力を想起させる狙いがあった。

 先の衆院東京15区補欠選挙の際に演説を妨害された経験も演説回避の理由の一つとしている。

 一方、公務を通じたアピールだけで3選を引き寄せられるかは不透明だ。5月の都議補選では小池氏が支援した自民候補が立民候補に大差で敗れるなど「小池人気」には陰りも見える。小池氏が自民、公明両党などの支援を受けるのは、組織票による底上げへの期待からとの見方が強い。

 もっとも、国政・地方選での連敗を食い止めようと小池氏に全面支援を申し出た自民に対し、小池氏は推薦までは求めなかった。裏金事件を巡る自民批判が収まらない中、自民色を薄める狙いが透ける。自民はこれまで小池氏の確認団体の活動に協力するのみで、表立った活動は控えている。

 東京最西端の奥多摩町で行った街頭演説で小池氏と並んだのは地元町長1人だけ。自民内からは「小池氏は自民票は欲しいが、一緒には映りたくないんだろう」(都議)との恨み節も漏れる。

 陣営内からは「逃げの選挙戦だ」(関係者)と批判的な声も出ているが、小池氏は選挙戦後半も同じスタイルを続ける構え。28日の記者会見で「公務と選挙活動の二刀流は変わらない。選挙に真剣に取り組み、都政に支障を来さないよう努めたい」と語った。 

[時事通信社]

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