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客足半減も「ほっとした」=営業再開の理容室―熱海土石流

時事通信 / 2024年7月2日 14時25分

 熱海土石流災害で大きな被害を受けた静岡県熱海市伊豆山地区。理容室タケザワの店主竹沢敏文さん(76)は立ち入り規制が解除された2023年9月、元の場所で営業を再開した。「客足は半分以下になったが、ほっとしている」と話す。

 竹沢さんは土石流発生時、理容室にいた。最初は小刻みに揺れた程度だったが、気付けば目の前の道を土砂が流れていた。

 理容室のサッシがゆがみ、隣接する自宅1階は膝元まで土砂で埋まった。それでも、「土砂をどかせばすぐ元に戻れると思っていた」という。だが、自宅周辺は警戒区域に指定され、立ち入りできなくなった。ならば商売道具を持ち出し、借家で仮営業をしよう―。そう思ったが、市保健所から「認可がなければ営業できない」と言われた。

 どうにもならない日々が続く中でも、常連客からは「(髪の毛を)どうにかしてくれ」と相談がある。避難先でボランティアで髪を切り始めた。「無料は申し訳ない」との声を受け、募金箱を用意。受け取った「お気持ち」はためておき、半分を能登半島地震の被災地に寄付した。

 町から離れた人は少なくない。営業再開から10カ月になるが、かつての客足は戻らないままだ。それでも「この土地からは離れられない」と竹沢さん。「先代の時から来てくれているお客さんも多い。そういう人で成り立っている店だから」とほほ笑んだ。 

[時事通信社]

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