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日台海保が合同訓練=房総半島南方沖、中国反発

時事通信 / 2024年7月19日 18時51分

 【台北、北京時事】海上保安庁と台湾海巡署(海保に相当)が18日、千葉県・房総半島南方の海上で合同訓練を行ったことが分かった。日台双方の政府筋が19日、明らかにした。日台は海難救助に関する覚書に基づき、これまでも非公開で合同訓練を行ってきたが、実施が明らかになったのは初めて。

 同政府筋によると、18日の訓練では台湾海巡署の巡視船「巡護9号」と海保巡視船「さがみ」が捜索や救助、通信などの訓練を実施した。巡護9号は訓練に先立ち東京港に停泊し、燃料や水、食料の補給を行ったという。

 「一つの中国」原則を掲げる中国政府は訓練実施に反発しており、外務省の林剣副報道局長は19日の記者会見で「強烈な不満と断固とした反対」を表明。日本側に抗議したことを明らかにした。

 東・南シナ海では海洋進出を進める中国が威圧的行動を活発化させており、日台は警戒を強めている。中国海警局の船舶は沖縄県・尖閣諸島沖で頻繁に領海へ侵入、台湾の離島・金門島付近でも巡視活動を強化した。武力攻撃に至らない範囲で存在を誇示する「グレーゾーン事態」を重ねることで現状変更を試みているとみられる。不測の事態も懸念されることから周辺地域共通の課題となっており、合同訓練には海保間で連携する狙いがある。

 海上保安庁は6月には京都府の丹後半島沖で、米国、韓国と初めて合同捜索救助訓練を実施。昨年6月にも、米国、フィリピンと初の合同訓練を実施していた。

 日台は2017年に覚書を交わして以降、双方に近い海域での救難活動を想定した訓練で協力してきた。いずれも非公開とされたのは、中国を過度に刺激することを避けるためとみられる。林芳正官房長官は19日の記者会見で、覚書に基づく協力は「中国を含む第三国を念頭に置いたものではない」と前置きした上で、今後も日台間協力を深めていく考えを示した。 

[時事通信社]

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