ハリス氏後継「良い選択」=渡部恒雄・笹川平和財団上席フェロー―米大統領選
時事通信 / 2024年7月22日 19時0分
渡部恒雄・笹川平和財団上席フェローの話 民主党にとって、バイデン大統領の高齢問題をクリアしたことは大きい。中道と左派に割れている党内で、ハリス副大統領は中道寄りだが、左派の多くも気に食わない候補が出るならハリス氏で構わないと思っている。黒人もアジア系も付いてくるし、非常に良い選択だ。ただ、ハリス氏に勢いが出るかどうかはまだ分からず、8月の党全国大会までに党内をまとめ、士気を高める必要がある。
バイデン氏はもともと自身のレガシー(政治的遺産)として、ハリス氏を後継に据え初の女性大統領にすることを考えていた。しかし、ハリス氏が勝てる確証がないことで、自分でなければ駄目だと思っていた。心境が変化したきっかけは、先週の共和党全国大会と、各種世論調査での自身の支持率低下だろう。
トランプ前大統領は、銃撃事件を経て選挙戦の流れを引き寄せる寸前までいき、共和党大会で団結を打ち出して、党内の反トランプ派と無党派層の取り込みを図るはずだった。ところが、指名受諾演説の後半で(分断をあおる)「昔のトランプ」に戻り、流れをつくることに失敗した。バイデン氏は、民主党にチャンスがあり、ハリス氏でも勝てると思ったのだろう。
同時に、世論調査の結果もあって多くの民主党議員が(大統領選と上下両院議員選を共和党が制する)「トリプルレッド」を恐れ、バイデン降ろしに入った。長く議員生活を送ったバイデン氏は、その深刻さが分かっていたはずだ。ここで(選挙戦を)やめても、ハリス氏が勝利すればレガシーをつくれるし、そうならなくても自身の責任は問われないと判断したのではないか。
[時事通信社]
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