「さらに進化した璃花子を」=水のつかみは天才的―戦友が語る競泳・池江選手〔五輪〕
時事通信 / 2024年7月25日 17時20分
高校卒業直前に発覚した白血病を克服した競泳女子100メートルバタフライの池江璃花子選手(24)=横浜ゴム=が退院後に掲げた目標は「パリ五輪出場」だった。日本時間27日午後の予選を前に、互いに記録を塗り替え合ってきたライバルで戦友の持田早智さん(25)は「さらに進化を遂げた璃花子を見ることが楽しみ」とエールを送る。
持田さんは、中学2年の時、同じ水泳教室の合同合宿に参加していた1学年下の池江選手と出会った。「速い子が来ている」と耳にしていたが、実際に会ってみると、思ったよりも細く、「本当に速いのかな」と感じた。
だが、水に入ると印象はがらりと変わった。「水のつかみ方が天才的。璃花子が泳ぐ時だけ、水が固体になったような感じ。後ろにぐーっと押して進んでいるように見えた」。練習で習得したというより、「最高のポジションを本能で感じ取っていた」と話す。
切磋琢磨(せっさたくま)し合う仲になるのに時間はかからず、2人が中学時代に出場した試合では、互いに相手の中学新記録を破って更新し続けた。
そんな戦友の病の一報が入ってきたのは2019年2月。グアムでの合宿を終え、日本に向かう飛行機に乗る直前だった。コーチに呼び出され、「璃花子が病院に行ったら白血病だということが分かった」と告げられた。
「どうしたらいいんだろう」。予想だにしない出来事に、機内ではずっと、池江選手にSNSで送るメッセージの文面を考えた。「返信は要らないからね」と念じつつ送信すると、数日後に「ありがとう。また連絡する」と返ってきた。
闘病中の池江選手と何度か会う機会があり、「泳ぎたい」「来年はインカレ(日本学生選手権)に出たい」という言葉を聞いた。「生きるか死ぬかの闘いをしているのに、璃花子は泳げなくて悔しいと思っていた」と振り返る。
19年12月、退院した池江選手はパリ五輪に狙いを定めた。出場が決まった代表選考会当日、持田さんは直接、「よかったね」と言葉を掛けたという。短くも、最大級の賛辞だった。
[時事通信社]
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