仏高速鉄道で破壊行為、８０万人影響＝五輪開会前に運行大混乱、旅行客足止め

　【パリ時事】フランス・パリと地方都市を結ぶ高速鉄道ＴＧＶ網が放火など破壊行為の被害に遭い、複数の路線で２６日朝から運行に大規模な混乱が生じた。パリは五輪開会式を目前に国内外から大勢の観光客らが押し寄せており、仏メディアによると、８０万人の足に影響が出るとみられている。

　妨害行為は２５日夜から２６日未明にかけて行われたもよう。複数の遠隔地で放火が確認されたことから、事前の計画に基づく同時的な犯行だという見方が出ている。

　ＴＧＶを運行する仏国鉄（ＳＮＣＦ）は２６日、「悪意のある行為」で被害を受けたと発表。ＡＦＰ通信に「（高速鉄道の）まひを狙った大規模な攻撃」だと主張した。

　ＴＧＶが発着するパリ市内の主要駅では旅行客が足止めされ、ごった返した。ベルグリット交通担当相はＸ（旧ツイッター）に「犯罪行為を断固として非難する」と投稿した上で、混乱は週末いっぱい続く見込みだと述べた。　

［時事通信社］