「無念」「厳しい決断」＝岸田首相不出馬で閣僚が発言

　岸田文雄首相が９月の自民党総裁選への不出馬を表明したことを受け、岸田内閣の閣僚から１５日の閣議後の記者会見で「無念」「厳しい決断」などの声が相次いだ。

　首相を間近で支えてきた林芳正官房長官は「大変無念な思いだ」と表明。賃上げや防衛力の抜本的強化などに触れ、「岸田政権では大きな成果を挙げることができた。最後の一日まで政策実行に当たる首相を支えたい」と語った。

　新藤義孝経済再生担当相は「驚くとともに残念だ」と述べた。松本剛明総務相は自民派閥裏金事件を巡る責任を取るとした退陣理由に関し「トップリーダーとして私を捨てての決断だ」と評価した。

　斎藤健経済産業相は「自民に対する厳しい国民の声に危機感を感じ、最も厳しい決断をした」と指摘。「岸田内閣の路線は絶対に引き継がれなければならない」と強調した。

　首相は１５日の閣僚懇談会後、全閣僚に「新首相が決まるまでの間、緊張感を持って職務に当たるよう改めてお願いする」と要請。閣僚からは「最後まで力を尽くす」（加藤鮎子こども政策担当相）などの声が上がった。　

［時事通信社］