見立容疑者の似顔絵、新たに公開＝六本木クラブ襲撃から１２年―警視庁

　東京・六本木のクラブで飲食店経営藤本亮介さん＝当時（３１）＝が殺害された事件から１２年となるのを前に、警視庁捜査１課は２９日、殺人容疑などで国際手配中の住所職業不詳、見立真一容疑者（４５）の似顔絵を新たに公開した。「事件を風化させてはいけない。逃げ得は許さない」と情報提供を呼び掛けている。

　似顔絵は同庁鑑識課の捜査員が現在の姿を予測し、痩せた場合や太った場合など４パターンを作製した。捜査１課のＸ（旧ツイッター）アカウントに掲載されている。

　見立容疑者は暴走族グループ「関東連合」の元リーダーで事件の首謀者とされるが、２０１２年１１月にフィリピンに入国した後から足取りが分かっていない。これまでに全国から計１００７件の目撃情報などが寄せられたが、いずれも別人だったという。

　事件当時、現場に臨場し、藤本さんの遺体を検視した同庁の佐藤雅一捜査１課長は「被害者の体を触り、本当に無念だろうと感じた。罪を償うことなく逃亡している同容疑者を見つけ出し、逮捕することが捜査１課の使命だ」と語る。

　事件は１２年９月２日未明に発生。藤本さんは港区六本木のクラブ「スタジオフラワー」で、男らの集団にバットで殴られるなどして死亡した。関東連合と対立していたグループのメンバーに容姿などが似ていたことから、人違いで襲撃されたとみられている。

　情報提供は麻布署代表電話[phone]まで。　

［時事通信社］