ゴルフ場付近で１２時間待ち伏せか＝銃不法所持で容疑者訴追―トランプ氏暗殺未遂

　【ワシントン時事】米南部フロリダ州のゴルフ場で起きたトランプ前大統領の暗殺未遂事件で、連邦捜査局（ＦＢＩ）は１６日、銃の不法所持容疑で、ライアン・ラウス容疑者（５８）を訴追した。ＦＢＩによると、容疑者はゴルフ場付近で約１２時間にわたり潜伏していた可能性があり、トランプ氏を待ち伏せていたとみられる。

　事件は１５日午後１時半（日本時間１６日午前２時半）ごろ、フロリダ州ウエストパームビーチのトランプ氏所有のゴルフ場で発生。プレー中だったトランプ氏を警護していた大統領警護隊（シークレットサービス）が茂みの間から銃が出ているのを発見し、発砲した。

　警護隊によると、ラウス容疑者は銃撃しなかった。当初、容疑者がいた茂みからは照準器付きのＡＫ４７自動小銃が押収されたと伝えられていたが、ＦＢＩによれば、見つかったのは照準器付きのＳＫＳ半自動小銃で製造番号が消されていた。

　ＦＢＩが容疑者の携帯電話を解析したところ、１５日午前２時ごろから、茂み付近にいたことが確認された。周辺の聞き込みなどで、事件に至る容疑者の動きを調べている。

　警護隊のロウ長官代行は１６日の記者会見で、発砲後に警護隊がトランプ氏を速やかに安全な場所へ避難させたとし、「警護隊の保護は有効だった」と強調した。トランプ氏のゴルフは事前に予定されていたものではなく、公表もしていなかったという。　

［時事通信社］