軍内引き締め狙いか=李昊・東京大大学院法学政治学研究科准教授―中国ICBM・識者談話
時事通信 / 2024年9月25日 20時10分
李昊・東京大大学院法学政治学研究科准教授(現代中国政治)の話 中国軍による大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射は、長距離を飛ぶものであることからも、明らかに米国へのメッセージだ。一方で、最近の中国軍の活発な活動は、軍内部の引き締めを狙っている可能性もある。
中国軍では、魏鳳和元国防相、李尚福前国防相が相次いで失脚し、今回ICBMを発射したロケット軍内を中心に、多くの幹部が汚職疑惑で摘発されるなど不祥事が続いている。「中国軍はガタガタだ」と甘く見られることへの危機感を習近平指導部は抱いている。汚職摘発のみならず、訓練強化や実戦的活動を通じて軍内の統制を整え、中国軍は「戦える」軍隊なのだと国内外にアピールする必要がある。
中国軍は現在、米軍との司令官対話などで意思疎通を続けており、一方で威圧的行動を取ることは矛盾したシグナルに見える。ただ、「右手で握手し、左手で殴る」というバランスの取り方は中国の常とう手段で、これ自体に不自然さはない。軍事力強化は習政権の長期的方針であり、今後も活発な動きが続く可能性が高い。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
中国が44年ぶりに太平洋にICBM発射、何を意味するのか―香港メディア
Record China / 2024年9月28日 9時0分
-
中国44年ぶり2度目のICBM発射 「核ミサイルをいつでも撃てる」米国をけん制か
東スポWEB / 2024年9月26日 6時3分
-
「祖国統一」へ米けん制=台湾周辺で活動加速―中国
時事通信 / 2024年9月25日 20時17分
-
中国がICBM発射し太平洋の公海に着弾…「訓練の一環」と主張、米国を威嚇か
読売新聞 / 2024年9月25日 12時52分
-
脅してもすかしても動じぬ台湾、加速する中国離れ 焦る習近平氏、包囲網演習は常態化【中国の今を語る④】
47NEWS / 2024年9月24日 10時0分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください