戦闘長期化に三つの理由=イスラエル元首相補佐官―ガザ衝突1年
時事通信 / 2024年10月6日 16時37分
イスラエルのネタニヤフ首相の側近だったアミドロール元首相補佐官にパレスチナ自治区ガザの衝突の現状について聞いた。
―ガザでの戦闘が長期化した理由は。
戦闘面では三つの理由がある。一つ目は人質の存在だ。人質が死亡しないよう、慎重に行動する必要があった。二つ目はイスラム組織ハマスの巨大な地下トンネル網だ。その複雑さにわれわれは驚いた。攻略する方策を見つけるのに時間がかかり、地上と地下で並行して作戦を行わなければならなかった。そして三つ目が、ガザ住民の避難だ。ハマスが紛れて逃げるリスクを踏まえても、民間人の巻き添え回避を選んだが、約100万人を退避させるのには時間がかかった。
―人質解放を含む停戦交渉は進んでいない。
ハマス壊滅のためには、イスラエル軍がガザとエジプトの境界を管理しなければならない。この点で妥協できない。ハマスに生き残る機会は与えられない。今後も停戦合意を試みるが、できなければ人質を力づくで救出するだろう。
―ハマス壊滅は現実的か。
軍事組織としては解体したが、戦闘員は残っている。(対イスラエル闘争という)ハマスの理念も消えないだろう。ガザ内で誰かがハマス再建を図ったり、イスラエルへの攻撃を画策したりした場合に軍が小規模部隊で先制して殺害する。イスラエルが戦後実現したいのは、こうした軍事的管理だ。(民政を含めた)ガザ支配はわれわれの仕事ではない。
―ハマスの奇襲が社会に与えた影響は。
われわれはまだショックの中にいる。この1年は戦時下にあり、正常ではない。判断するには時期尚早だ。
[時事通信社]
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