万歳と怒号が交錯=野党「大義なき解散」―衆院本会議場
時事通信 / 2024年10月9日 19時1分
解散詔書が朗読された衆院本会議場では、与党側の万歳三唱と野党側の怒号が交錯した。「前議員」となった立候補予定者らは、永田町での再会を誓い合うよう握手を交わし、決戦場となる地元に向け、議場を後にした。
本会議に先立つ午後1時、通例の45分間から80分間に延長された党首討論が開かれた。裏金問題を追及された石破茂首相は「『裏金』は決め付けだ」と反論。二重に被災した石川県能登半島については「能登を置き去りにするつもりは全くない」と語気を強めた。
同4時すぎ、本会議開会を告げた額賀福志郎衆院議長が「内閣不信任案を議題とする」と表明した直後、林芳正官房長官が紫のふくさを掲げて入場。野党側が中断を求める中、額賀議長は解散詔書の写しを受け取った。
「日本国憲法第7条により衆議院を解散する」と読み上げられると、「おかしい」などの野党側の抗議の怒号に少し遅れ、与党側が「自身を鼓舞するため」や「天皇陛下万歳」など由来に諸説ある万歳を繰り返した。壇上の石破首相は頬をやや緩めると、閣僚らと握手しながら議場を去った。
裏金問題で自民党非公認の無所属で出馬する高木毅元国対委員長は「これまでにない厳しい選挙を迎えるが、初心に返ってしっかりと戦い抜きたい」と神妙な面持ちで話した。
立憲民主党の泉健太前代表は「解散の大義がない。自民党による自民党のための選挙」と批判。「きれいな政治実現のために国民の皆さんと一緒に答えを出していきたい」と意気込んだ。
[時事通信社]
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