居酒屋拠点に詐取金管理か＝特殊詐欺、現金回収役ら逮捕―警視庁

　警察官に成り済まして現金をだまし取ったとして、警視庁捜査２課は１７日までに、詐欺と窃盗の疑いで、埼玉県久喜市の居酒屋「和ジアンダイニングＫＯＳＨＩＫＯＳＨＩ」経営者、狐崎宇史容疑者（４０）＝同市西大輪＝ら３人を逮捕した。同課は、いずれも特殊詐欺グループのメンバーで、同店を詐取金を管理する拠点にしていたとみて調べる。

　他に逮捕されたのは同店従業員の高田光（４０）＝同市上内、職業不詳の神田典孝（２５）＝同＝両容疑者。同課はいずれの認否も明らかにしていない。

　同課によると、狐崎容疑者は詐取金を引き出す「出し子」らに対し、コンビニやファストフード店のトイレのタンク内を指定し、現金を置くよう指示。高田容疑者や神田容疑者が回収し、和ジアンダイニング店内で保管、管理していた。

　同課は７月、同店を家宅捜索し、売上金とは別に現金１３００万円を押収した。昨年１０月～今年７月に９都府県で発生した２９件の特殊詐欺事件の被害金の一部とみて調べる。

　逮捕容疑は７月上旬ごろ、警察官などに成り済まし、埼玉県の７０代男性からだまし取ったキャッシュカードで現金計８１０万円を引き出した疑い。

　狐崎容疑者と高田容疑者は別の特殊詐欺事件に関与したなどとして、これまでに３回、詐欺容疑などで逮捕されている。　

［時事通信社］