上皇さまを「最後まで支える」=友人の末盛さんに―上皇后さま
時事通信 / 2024年10月20日 0時12分
卒寿を迎えた上皇后さまは、長年交流のある絵本編集者の末盛千枝子さん(83)=岩手県八幡平市=に「(上皇)陛下を最後まで支えるのが自分の務め」と以前から話されているという。末盛さんは、右大腿(だいたい)骨を骨折しリハビリ中の上皇后さまを「どれほど不本意だろうかと大変お気の毒に思う。痛みもおありでしょうし、一日も早いご回復をお祈りしている」と気遣った。
末盛さんが上皇后さまと初めて会ったのは、皇太子妃時代の1960年代終わりごろ。その際はあいさつを交わした程度だったが、皇后時代の92年に、まど・みちおさん(故人)の詩を集め、上皇后さまが翻訳した「どうぶつたち」の出版に携わったのを機に親交が深まり、今も交流が続く。
上皇后さまは93年、皇室批判報道が相次ぐ中、お住まいの赤坂御所(現・仙洞御所)で倒れ、声が出なくなった。末盛さんは、上皇后さまの聖心女子大時代の後輩である島多代さん(故人)と共に、お見舞いのため葉山御用邸を訪れた。
末盛さんが、精神科医やカウンセラーの助けを借りることはできないのかと尋ねたところ、上皇后さまはかすかな声で、自分の立場では心の中のことをすべてオープンにするのは難しいと説明した上で、新美南吉作の童話「でんでんむしのかなしみ」の話を披露。人はみんな違う悲しみを背負っているという話で、末盛さんは「大変な状況を、小さい時に聞いたこの話を支えに乗り越えられようしていると思い、感激した」と回顧する。
上皇后さまは98年の国際児童図書協議会(IBBY)ニューデリー大会で、子供時代の読書の思い出をビデオ映像で基調講演。「でんでんむし」の話は中心に据えられ、末盛さんは講演録「橋をかける」の出版を手掛けた。
末盛さんは2002年、スイス・バーゼルで開催され、歴代皇后初の単独の外国訪問となったIBBY創立50周年記念大会にも同席。旧知の児童図書関係者らと楽しそうに交流していた上皇后さまの姿を今も鮮明に覚えている。昨年、仙洞御所で面会した際、上皇后さまは「あの頃はとてもいい時代だったわね」と懐かしんでいたという。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
美智子さまが購入された“2つの美術品”の秘密を、親友が明かした《上皇后さま90歳》
文春オンライン / 2024年10月20日 13時0分
-
子供と本に心寄せられた上皇后さま エッセー、ベトナム語に翻訳 現地女性ら
産経ニュース / 2024年10月20日 0時5分
-
上皇后さま90歳、能登半島地震の被災者に思い寄せ…歩行のリハビリに励まれる毎日
読売新聞 / 2024年10月20日 0時0分
-
上皇后さま 90歳・卒寿の誕生日迎えられる
日テレNEWS NNN / 2024年10月20日 0時0分
-
上皇后さま20日に90歳の誕生日 民間から皇室、平成流を支えた旅
毎日新聞 / 2024年10月19日 5時0分
ランキング
-
1「トイレに行くだけで18回も挙手」…参院選買収事件で服役した河井克行・元法相が刑務所生活語る
読売新聞 / 2024年10月20日 14時51分
-
2【裏金問題に審判を下すための“落選運動”】前回総選挙の得票率などから算出した「批判を受ければ落選しやすい」候補リスト 丸川珠代氏、下村博文氏、平沢勝栄氏ら
NEWSポストセブン / 2024年10月20日 6時59分
-
3警察署ごみ集積所に放火疑い 48歳男を逮捕、名古屋
共同通信 / 2024年10月20日 11時11分
-
4「上部が折れて…」神社の秋祭りで千歳楽(神輿)から2人が転落 1人が意識不明 岡山・浅口市
KSB瀬戸内海放送 / 2024年10月20日 15時44分
-
5連続強盗事件、被害者縛った粘着テープから容疑者の指紋…船橋市で900万円奪う
読売新聞 / 2024年10月20日 6時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください