イラン、数日内に再報復か=対イスラエルで強硬姿勢
時事通信 / 2024年11月1日 15時15分
【イスタンブール時事】イスラエルによる報復攻撃を受けたイランが、再報復するとの見方が強まっている。米CNNテレビは、5日投票の米大統領選前にも「決定的で痛みを伴う対応」に踏み切る可能性があると報じた。攻撃から2日で1週間となる中、イランで強硬論が高まっているもようだ。
イスラエルは大規模ミサイル攻撃への報復として、10月26日にイラン国内のミサイル製造施設や防空システムを空爆。ネタニヤフ首相は同31日、「イランの急所を攻撃した。必要ならイランのどこにでも行ける」と成果を誇示した。
一方、イランのナシルザデ国防軍需相は「敵は攻撃、防御両システムへの打撃を狙ったが、多くは成功しなかった」として、ミサイル製造に支障はないと主張した。同国政府報道官は攻撃後、来年の国防費を3倍に増やす予算案を国会に提出したと発表。軍事力強化で対抗する構えだ。
イランの最高指導者ハメネイ師は、イスラエルの攻撃翌日の演説で「誇張も過小評価もすべきでない」と発言。「国家に最善の利益となることが行われるべきだ」と述べ、再報復の可能性を完全には排除しなかった。
イスラエルの攻撃ではイラン精鋭軍事組織「革命防衛隊」の拠点も打撃を被ったと伝えられ、サラミ司令官は「(イスラエルにとって)想像できない苦い結果を招く」と警告した。防空網に甚大な被害が出ているとすれば、攻撃の応酬が続く場合はイランに極めて不利となるものの、「われわれは40年以上、攻撃されれば必ず反撃してきた」(ファダビ革命防衛隊副司令官)と強硬姿勢を崩していない。
米ニュースサイト「アクシオス」は、イランが隣国イラクから多数の弾道ミサイルやドローンを発射する準備を進めていると報道。国外の親イラン勢力を通じて攻撃することで、自国の主要施設への反撃を回避する狙いもあると伝えた。ただ、イスラエル軍のハレビ参謀総長は「イランが再び過ちを犯せば、今回狙わなかった場所を激しく攻撃する」とけん制しており、報復の連鎖に拍車が掛かる恐れもある。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
イラン、数日内に対イスラエル報復か=イラク領内からの可能性
時事通信 / 2024年11月1日 6時30分
-
イスラエルがイランに報復攻撃、ミサイル製造施設など 「限定的被害」
ロイター / 2024年10月27日 11時55分
-
米政権、イスラエルに理解 イランの再報復を牽制 情勢悪化は大統領選でハリス氏に痛手
産経ニュース / 2024年10月26日 15時55分
-
イスラエルがイランに反撃、テヘラン周辺で爆発音の情報
ロイター / 2024年10月26日 10時54分
-
「イランは無防備」「50年に1度の大チャンス」...中東大戦へのカウントダウンが始まったのか?
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月9日 13時16分
ランキング
-
1れいわ・山本太郎代表の投稿動画に「外国人への差別的な内容」 在日コリアン団体が指摘
産経ニュース / 2024年11月1日 18時41分
-
2どちらが勝っても日本に「逆風」か...トランプvsハリス、日本経済にとって「まだマシ」なのは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月1日 14時29分
-
3北朝鮮の派兵、ゼレンスキ―大統領「プーチンは反応見ている」…ロシアのクリミア併合引き合い
読売新聞 / 2024年11月1日 19時27分
-
4バイデン氏、公式発言録改ざんか=「トランプ支持者はごみ」を修正―米報道
時事通信 / 2024年11月1日 14時55分
-
5タイ人4人、ロケット弾で死亡 イスラエルとレバノン国境付近
ロイター / 2024年11月1日 18時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください