プラ汚染条約、生産制限が焦点=合意目指し今月から国際会議
時事通信 / 2024年11月2日 14時22分
プラスチックによる汚染を規制する新たな条約作りに向け、今月25日から12月1日までの日程で、韓国・釜山で政府間交渉委員会の最終会合が開催される。交渉委は2022年の国連環境総会の決議に基づき、年内合意を目指す。環境に流出するプラごみを減らすため、プラ生産に制限をかけるかどうかが最大の焦点だ。
生産制限を巡っては、各国の立場に違いが見られる。欧州連合(EU)のほか、汚染の影響を受けやすい島しょ国などは、より厳しい規制に積極的。これに対して、中国や産油国などは反対している。経済への影響を懸念しているとみられる。
制限の手法としては、EUなどはプラ生産に関する世界一律の目標を設定し、その達成に向けて各国が対策に当たる案を示している。これに対し、日本は一律の生産制限によらず削減を進めることを提案。リサイクルしやすいプラ製品の設計推進や、ごみを環境に流出させない廃棄物管理を含めた一体的な取り組みが、効果的だと訴えている。
交渉委のルイス・バジャス議長から公表された条約案のたたき台では、生産制限について踏み込んだ記述はなく、最終会合での交渉に決着が委ねられた。プラ汚染対策に取り組む途上国などをサポートするための資金支援も各国間で意見の隔たりがあり、具体的な案は盛り込まれなかった。
一方、たたき台では、廃棄物管理に関して、プラ生産者が廃棄・リサイクル段階まで責任を負う「拡大生産者責任」の考え方を採り入れ、リサイクル率の向上などを目指すことを明記。また、プラ汚染対策をまとめた国内計画の作成を各国に求める方針が示された。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
プラ汚染防止条約、生産から使用後まで流出防止へ 議長が素案提示
毎日新聞 / 2024年10月31日 19時38分
-
プラ汚染で環境流出の削減義務 製造時に議長提案、新条約議論へ
共同通信 / 2024年10月31日 19時15分
-
「プラ汚染終わらす条約を」 政府間交渉委の議長が講演
共同通信 / 2024年10月23日 19時14分
-
欧州連合が「中国製EV」に対する追加関税を可決 11月から適用、中国との代替案の交渉にも含み
東洋経済オンライン / 2024年10月16日 19時0分
-
G20環境・気候持続可能性大臣会合、リオ宣言の地で気候変動対策を主導(ブラジル)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月9日 0時10分
ランキング
-
1ウクライナ、北朝鮮軍への「初の砲撃」を公表 数日内に戦闘参加も ロシア西部クルスク州
産経ニュース / 2024年11月5日 8時16分
-
2北朝鮮が弾道ミサイル発射と韓国軍が発表、日本海へ向け 日米韓当局が分析進める
産経ニュース / 2024年11月5日 7時52分
-
3トランプ氏「連勝」のアイオワ州でハリス氏逆転、女性を見下すような発言影響か…地元紙
読売新聞 / 2024年11月4日 19時29分
-
4「北朝鮮部隊を初攻撃」=ロシア西部で、詳細不明―ウクライナ高官
時事通信 / 2024年11月4日 21時31分
-
5高級官僚が省内で同僚の妻らと性行為、動画400本以上流出 赤道ギニア
AFPBB News / 2024年11月5日 10時14分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください