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2歳児暴行死、父に逆転無罪=「窒息否定できず」―大阪高裁

時事通信 / 2024年11月28日 19時39分

 当時2歳の養女の頭部に衝撃を加えて死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた父親の今西貴大被告(35)の控訴審判決が28日、大阪高裁であった。石川恭司裁判長は「嘔吐(おうと)や誤嚥(ごえん)で窒息した可能性を否定し難い」と述べ、懲役12年とした一審大阪地裁の裁判員裁判判決を破棄し、無罪を言い渡した。

 判決で石川裁判長は、養女の身体に外傷は見られず、虐待の事実は見いだせないと指摘。今西被告が養女を布団やソファに投げつけたと認められる証拠もなく、「頭部に外からの力が加わったと推認させる事実の認定は困難」と述べた。

 判決後に記者会見した今西被告は「無罪判決を聞くことができて、うれしい」と話した。その上で、「とにかく刑事裁判から解放されたい」と述べ、検察側に上告しないよう求めた。

 今西被告は2017年12月、養女の頭部に何らかの暴行を加え、急性硬膜下血腫などで死亡させたなどとして18年に起訴された。一審判決後の今年7月、親族や雇用者が監督者となり、監督保証金を納付する「監督者制度」により、大阪拘置所から保釈されていた。

 小橋常和・大阪高検次席検事の話 判決内容を精査した上で適切に対応したい。 

[時事通信社]

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