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「想像できなかった」「国の再建を」=シリア国外でも歓喜広がる

時事通信 / 2024年12月9日 17時14分

 【イスタンブール、ベルリン、パリ時事】シリアでアサド政権が崩壊した8日、内戦や弾圧などで国外脱出を強いられた在外シリア人は歓喜の声を上げ、世界各都市で政権打倒を祝う集会が開かれた。

 最も多い約290万人超とされるシリア難民を受け入れているトルコでは、最大都市イスタンブールの広場に数千人が集まった。シリア北部アレッポ出身のイブラヒム・ウレビさん(21)は「2週間前は想像できなかった。自由に生きられる」と期待を膨らませる。北西部ラタキア出身のオメル・ジダンさん(20)も「私物を売り払って1カ月以内に戻りたい」と声を弾ませた。内戦でクウェートへ逃れ、2年前にトルコへ来たという女性ブシュラ・シェワティさん(20)は「アサドよりひどいものはない」と吐き捨てるように言った。

 97万人超(2023年末時点)のシリア人が住むドイツでも、全土で数万人が政権崩壊を祝い、太鼓を鳴らして喜びを爆発させた。

 西部エッセンでは300人を見込んだ集会に、警察発表で約1万1000人が参加。地元公共放送によると、多くが一刻も早い帰国を希望し、フランクフルト在住のシリア人は「国を再建したい」と語った。同放送は「シリア人にとっては、ドイツにおける『ベルリンの壁崩壊』と同じような意味がある」と伝えた。

 かつてシリアを委任統治したフランスでも、パリ中心部の共和国広場にシリア移民ら数百人が集結。地元メディアによると「歴史的な日だ」などと熱狂した。

 AFP通信によれば、シリア人が多く住むストックホルム、ロンドン、アテネのほか、米国のワシントン、ニューヨークなどでもシリア人が街頭に繰り出して祝った。 

[時事通信社]

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