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安全性の懸念、常態化=屋久島沖事故教訓、着陸も―オスプレイ飛行一時停止

時事通信 / 2024年12月14日 14時30分

 今月、日米の輸送機オスプレイの飛行が一時停止される措置が取られた。昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で起きた米軍横田基地(東京都)配備のオスプレイ墜落事故後も、陸上自衛隊のオスプレイが離陸時に機体を損傷するなど、同機のトラブルは絶えない。今回の措置は米国での予防着陸事案を受けたもので詳細は不明だが、不具合が相次ぐ機体構成品の脆弱(ぜいじゃく)さも不安視され、安全性への懸念が常態化している。

 オスプレイの安全対策を一元的に管理する米海軍航空システム司令部(NAVAIR)によると、11月20日に米西部ニューメキシコ州で空軍CV22オスプレイが飛行中に予防着陸した。空軍特殊作戦司令部は取材に「調査の初期情報では、機材に不具合が発生したとみられる」と回答。屋久島沖事故の教訓が安全な着陸に役立ったとの見解を示した。

 日米関係者によると、離陸後に駆動システムなどに問題が生じた可能性がある。米メディアは金属劣化の可能性などを指摘している。

 屋久島沖事故では、エンジンの動力を伝えるギアに亀裂が入り破断。破片が別のギアにはさまり歯車が摩耗し、動力を喪失して墜落した。金属片発生の異常を示す警告が表示された後も、飛行を続けたことが事故の一因となった。

 自衛隊関係者によると、ヘリコプターと固定翼機の性能を備えるオスプレイは機体重量に対してローターブレードが短いため、離着陸時にエンジン出力を増大させる必要がある。動力伝達系統に負荷がかかり、金属疲労や摩耗が早く進行する可能性が懸念されている。

 普天間飛行場(沖縄県)や横田基地、岩国基地(山口県)配備の米軍オスプレイはNAVAIRの勧告に基づき今月6日(米国時間)以降、運用を順次一時停止するなどし、追加の安全対策を検討。在沖海兵隊は11日に飛行を再開した。

 一方、陸自オスプレイの運用見合わせは10日になってからで、日米の情報共有の在り方も問われそうだ。防衛省は米側から勧告を受けた時期について、「日米間で平素からさまざまなやりとりをしているが、相手方との関係もあり詳細については回答を差し控える」としている。 

[時事通信社]

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