暫定政府、大量の麻薬焼却=前政権支えた収入源―シリア
時事通信 / 2024年12月26日 7時29分
シリア暫定政府は、アサド前政権が製造し密輸していた麻薬「カプタゴン」を次々と焼却処分している。前政権の支配下にあった工場などで大量に発見されているという。13年以上続いた内戦下で、経済制裁にあえぐ前政権の重要な収入源だった。
AFP通信によれば、暫定政府の治安部隊は25日、押収した100万個以上のカプタゴンの錠剤をダマスカスの軍事施設で焼却。部隊の一人は「これが初めてではない。多くの場所で製造工場や倉庫を発見し、適切に処分している」と説明した。
ロイター通信などによると、2018年までに前政権は製造や密輸を管理するようになり、軍司令官だったアサド前大統領の弟マーヘル氏が利権を握っていたとみられる。世界銀行が今春公表した報告書によると、密売により関係者が得た利益は年間最大で19億ドル(3000億円)に上った。
シリアの周辺国でカプタゴンが大量に流通しており、アラブ連盟(21カ国・1機構)は昨年、前政権に対し、麻薬密輸への対処を呼び掛けていた。AFPによれば、サウジアラビアの代表団は22日、ダマスカスで暫定政府側と会談。カプタゴン対策などを協議した。
[時事通信社]
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