アストラゼネカのEU向けワクチン供給、第2四半期の目標未達へ=関係者
ロイター / 2021年2月24日 11時30分
2月23日 英製薬会社アストラゼネカが欧州連合(EU)に対し、第2・四半期の新型コロナウイルスワクチン供給量が契約分の半分にも満たない見込みだと伝えたことが、EU当局者の話で明らかになった。写真は2月21日、フランスのラ・ボル=エスクブラックで撮影(2021年 ロイター/Stephane Mahe)
[ブリュッセル 23日 ロイター] - 英製薬会社アストラゼネカが欧州連合(EU)に対し、第2・四半期の新型コロナウイルスワクチン供給量が契約分の半分にも満たない見込みだと伝えたことが、EU当局者の話で23日、明らかになった。
同社との交渉に直接関与しているこの当局者によると、アストラゼネカはEU内部の会議で「第2・四半期は9000万回分未満を納入する」と通告。先週リークされたEUとの契約は同期の供給量を1億8000万回分としていた。
アストラゼネカの広報担当者は文書で、約束通り1億8000万回分を供給するために生産性の向上に努めているとコメントした。
EUは今夏までに成人の70%のワクチン接種を完了するとの目標を掲げているが、第1・四半期の供給量も大幅に削減されたことを踏まえると、達成が難しくなる可能性がある。
ワクチンメーカーとの交渉の調整役であるEU欧州委員会の報道官は、協議は機密事項のため、コメントはできないとした。その上で、アストラゼネカとの状況がどうなろうとも、他のワクチンメーカーから合意通りの供給が受けられれば、接種目標達成に必要なワクチンが十二分に確保できるだろうと述べた。
前出のEU当局者は、アストラゼネカは第1・四半期に4000万回分を供給する計画だと確認した。合意している9000万回分の半分にも届かない。
同社のEUへのワクチン供給の累計は6月末までに1億3000万回分と、合意の3億回分を大きく下回ることになる。
EUは米ファイザー と独ビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンや、米モデルナ のワクチンでも供給の遅延に直面してきた。
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