多くのインフレ高進要因は一時的、ECB総裁がCNBCで発言
ロイター / 2021年9月24日 15時49分
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁(写真)は、24日に放送されたCNBCとのインタビューで、ユーロ圏の最近のインフレ高進をもたらしている多くの要因は一時的で、来年には衰えるとの認識を示した。フランクフルトで9日撮影(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、24日に放送されたCNBCとのインタビューで、ユーロ圏の最近のインフレ高進をもたらしている多くの要因は一時的で、来年には衰えるとの認識を示した。
「価格上昇要因の多くは一時的であるため、われわれは今後1年でさらに一段の安定性に回帰すると考えている」と指摘。「それ(価格上昇)を引き起こしているものを見ると、その多くはエネルギー価格と関係がある」と述べた。
総裁は、新たな調達源が見つかれば「物事は落ち着くべき所に落ち着く」とする一方、エネルギー価格の上昇は、化石燃料からの移行に関連しているため、長引く可能性があると指摘した。
労働市場が引き締まれば、インフレ面で「動き」があるだろうとも発言。ただ、失業者は、新型コロナウイルス流行前よりも少なくとも100万人多く、「対処しなければならない問題は多い」と述べた。
総裁は、ECBと米連邦準備理事会(FRB)の違いにも言及。「(FRBの)景気支援策の構築方法にはテーパリングの要素があるが、(ECBは)そのような状況にはない。ECBは調整のプロセスにあり、調整を開始した」と述べた。
ECBは今月、緊急の債券買い入れプログラムの縮小を開始したが、量的緩和は当面継続する計画。FRBは今週、量的緩和の縮小(テーパリング)を近く開始するとの見通しを示した。
中国の不動産開発大手、中国恒大集団を巡る混乱については「ユーロ圏では、特に直接のエクスポージャーは限られるだろう」と指摘した。
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