英ＷＰＰ、中国で拘束の幹部解雇 贈収賄容疑で拘束

英広告大手ＷＰＰは23日、中国で拘束された幹部を解雇したと明らかにした。資料写真、２０１９年7月（２０２３年　ロイター／Toby Melville）

［ロンドン　２３日　ロイター］ - 英広告大手ＷＰＰは23日、中国で拘束された幹部を解雇したと明らかにした。氏名は公表していないが、メディア取引部門グループエム幹部で、贈収賄容疑で先週拘束されていた。

この幹部は上海で当局の捜査を受けたグループエム関係者４人の１人。関係筋の１人は、元社員２人も拘束され、グループエム・チャイナの最高経営責任者（ＣＥＯ）兼ＷＰＰチャイナ中国部門のマネジングディレクターは取り調べを受けたが拘束はされなかったと述べた。

ＷＰＰは声明で「同幹部の雇用を終了する。グループエムは警察の捜査対象になった外部組織との取引を停止した」と説明した。

捜査内容に関する公式の確認は出ていないが、関係筋の１人は不適切なリベート運用に関係があると明かした。

中国で営業する外資企業の間では、コンサルタント会社やデューデリジェンス（資産査定）会社を対象にした広範囲なスパイ取り締まり活動のほか、国家安全保障の新法に対する不安が広がっており、今回の捜査は新たな懸念材料となりそうだ。