加州がＧＭクルーズの無人タクシー営業許可停止、安全性に懸念表明

１０月２４日、 米カリフォルニア州車両管理局（ＤＭＶ）はゼネラル・モーターズ（ＧＭ）傘下のクルーズに対する無人タクシーの営業許可を停止すると発表した。写真はクルーズのEV。サンフランシスコで２０１７年１１月撮影（２０２３年　ロイター/Elijah Nouvelage）

Hyunjoo Jin　David Shepardson

[サンフランシスコ/ワシントン ２４日 ロイター] - 米カリフォルニア州車両管理局（ＤＭＶ）は２４日、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）傘下のクルーズに対する無人タクシーの営業許可を停止すると発表した。

ＤＭＶは「走行状況を踏まえてクルーズの車両が公共サービスを提供できるほど安全でないと判断している」と指摘。さらにクルーズ側による自律走行技術の安全性に関する情報の説明が不適切だったと付け加えた。

クルーズは５日以内にＤＭＶの決定への異議を申し立てることができるが、今のところ今後の方針は明らかにしていない。

一方で同社は「われわれはサンフランシスコで運転手なしの自律走行車両の営業を中止する」とコメントした。

同社によると、ＤＭＶは１０月２日に起きた事故の検証を進めている。この事故は、別の車両にひき逃げされた歩行者を自律走行車両が避けられずにひいてしまったもの。「当社も現在、この種のごく希な事態にも対応するための車両性能向上に向けた分析を行っている」という。

ＧＭは自動運転部門を大きな成長機会とみなして力を注いできただけに、今回のＤＭＶの措置は痛手になる。専門家からは、自動運転業界全体にとってもマイナスの影響があるとの声が聞かれた。