ＥＭＥＡの国債発行急増、イスラエルとトルコが押し上げ＝ＪＰモルガン

[２３日 ロイター] - ＪＰモルガンのストラテジストチームは２３日、欧州、中東、アフリカ地域（ＥＭＥＡ）で２０２４年に発行される現地通貨建て国債が総額１１８０億ドル相当と、前年比４０％近く急増するとの見通しを示した。イスラエルとトルコの国債発行増が大きく影響するとしている。

イスラエルの国債発行額は前年の約４倍の８３０億シェケル（２２１億１０００万ドル）となる見通し。パレスチナのイスラム組織ハマスと戦う同国は先週、予算を修正して支出を拡大した。

ＪＰモルガンは、「正味の発行額が増えても、年金基金や商業銀行など地元投資家にはそれを吸収する余裕が十分にあり、特にイスラエル、南アフリカ、ハンガリーはそうした状況だ」としている。

トルコの国債発行額は前年から約倍増の１兆４５３０億リラ（４７９億９０００万ドル）と予想されている。地震関連の支出と地方選挙を背景に、支出増大圧力が続くという。

ＪＰモルガンはトルコについて、最近以前より正統的な金融政策に転換したことで外国人投資家の関心が高まっており、現地通貨建て国債への需要も増えるとの見通しを示した。