バイデン陣営、トランプ氏「口撃」 中絶問題巡り 最高裁判断から2年
ロイター / 2024年6月25日 6時26分
米最高裁が人工妊娠中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆してから2年目を迎えた24日、バイデン大統領(左)の陣営は、11月の大統領選で再対決する見込みのトランプ前大統領に非があると批判した。1月撮影(2024年 ロイター/Kevin Lamarque and Elizabeth Frantz)
[カレッジパーク(米メリーランド州) 24日 ロイター] - 米最高裁が人工妊娠中絶の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆してから2年目を迎えた24日、バイデン大統領の陣営は、11月の大統領選で再対決する見込みのトランプ前大統領に非があると批判した。
トランプ氏は大統領在任中、保守派3人の最高裁判事を指名。これにより、最高裁のバランスは保守派優勢に傾き、ロー対ウェイド判決を覆す判断を下す下地となった。
バイデン大統領は声明で、最高裁による2022年の判断は「壊滅的」とし、「この悪夢の唯一の責任者はドナルド・トランプ氏だ」と非難した。
ハリス副大統領はメリーランド州で開いた選挙集会で「米国の女性から生殖の自由を奪った問題でドナルド・トランプ氏は有罪だ」と言明。「これは自由のための戦いだ。女性が自分の身体について決定し、政府に指図されないという基本的な自由だ」と有権者に呼びかけた。
バイデン氏陣営は、米社会を二分する中絶問題に焦点を合わせ、大統領選で追い風にしたい考えだ。ホワイトハウスのジェンダー政策評議会のクライン議長は、バイデン氏が再選すれば、ロー対ウェイド判決の権利回復に向けた法律の成立に注力すると語った。
トランプ氏は4月、中絶の規制の是非は各州が決めるべきだとし、全米で一律に禁じることは支持しない立場を示した。大統領選で無党派層の支持を失いかねないことを踏まえ、より穏健な姿勢に転換した。
ハリス副大統領はこの日、大統領選の激戦州である西部アリゾナ州にも足を運ぶ。ジル・バイデン大統領夫人もペンシルベニア州ピッツバーグなどを訪れ、中絶の権利擁護をアピールする。
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