カナダ中銀が利下げ、2会合連続 追加利下げ示唆
ロイター / 2024年7月25日 1時53分
[オタワ 24日 ロイター] - カナダ銀行(BOC、中央銀行)は24日、政策金利を0.25%ポイント引き下げ、4.5%とした。利下げは2会合連続。インフレが想定通り鈍化し続ければ、追加利下げの可能性もあるとした。
マックレム総裁は記者団に対し「インフレを目標に回帰させる材料は整っているという確信を強めている」と語った。
中銀はインフレが2025年後半に目標の2%に向け持続的に鈍化するという見解を改めて強調。24年のインフレ見通しは2.6%、25年は2.4%とした。
総裁は「インフレが過度に低下しないようにするには、成長の加速が必要だ」と指摘。インフレの下振れリスクが金融政策の討議において重視されるつつあるとし、「インフレが予想以上に上昇するリスクと、経済およびインフレが予想以上に弱含むリスクのバランスを取る必要性が増している」と述べた。
また、政策金利の方向性は下方だが、事前に決められた道筋はないと強調。「追加利下げを予想するのは妥当だが、そのタイミングは今後発表されるデータ次第だ。そして重要なのは、そのデータがインフレの方向性について何を教えてくれるかだ」とした。
24年の経済成長率見通しは1.2%とし、家計の裁量的支出が減っていることを踏まえ、4月時点の予想である1.5%から下方修正した。
第1・四半期の成長率は年率換算1.7%と、中銀の4月時点の予想である2.8%を大きく下回った。
ただ、利下げを背景とした輸出の拡大や家計支出の回復を追い風に、成長が下期に加速するという見通しを示した。
マックレム総裁は「経済が勢いを増せば、来年から26年にかけて過剰供給は吸収されるだろう」と述べた。
25年の成長率見通しは4月時点の2.2%から2.1%に下方修正され、26年見通しは2.6%とした。
短期金融市場が織り込む次回9月の会合での利下げ確率は53%。年内にあと1回の利下げが実施されるという予想が織り込まれている。
デジャルダン・グループのマクロ戦略責任者、ロイス・メンデス氏は「声明のハト派的な表現はリセッション(景気後退)の可能性に対する当局者の懸念が高まっていることを示している」と述べた。
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