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世界経済に低成長リスク、国民の不満増大へ IMFトップが警鐘

ロイター / 2024年10月25日 7時53分

 10月24日、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、世界経済が低成長・高債務に陥る恐れがあり、各国政府は国民の機会を向上させたり、気候変動などの課題に取り組む財源を失うことになるとし、そうなれば国民の不満は一層高まると警鐘を鳴らした。米首都ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Kaylee Greenlee Beal)

David Lawder

[ワシントン 24日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は24日、世界経済が低成長・高債務に陥る恐れがあり、各国政府は国民の機会を向上させたり、気候変動などの課題に取り組む財源を失うことになるとし、そうなれば国民の不満は一層高まると警鐘を鳴らした。

IMF・世界銀行年次総会で「世界の大半で『軟着陸』が視野に入っているが、人々は景気の先行きについて明るい見方をしていない」と述べた。

IMFは22日に公表した最新の世界経済見通しで、世界の成長率が今年の3.2%から2029年までに3.1%に低下し、2000─19年平均の3.8%を大きく下回ると予想した。

同時に、IMFの「財政モニター」によると、世界の公的債務は今年、初めて100兆ドルを超える見込みだ。公的支出拡大を求め、増税を敬遠する政治的ムードが強まる中、債務増加傾向が続く見通しという。

ゲオルギエワ氏は「世界経済は低成長・高債務の道から抜け出せなくなる恐れがある」とし、「所得低下と雇用減少を意味する。政府の歳入減少も意味するため、家計向けや気候変動など長期課題に対処するリソースが減少する」と述べた。

中国経済にも言及し、同国政府が経済モデルを輸出や製造業投資から個人消費にシフトさせる断固とした措置を講じない限り、成長率が「4%をはるかに下回る」水準まで減速する可能性があると述べた。

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