国連特使、シリア北東部の緊張懸念 クルド勢力とトルコ支援組織
ロイター / 2024年12月24日 9時1分
国連のシリア担当特使ゲイル・ペダーセン氏は12月23日、シリア北東部におけるクルド人武装勢力とトルコが支援する組織との対立は政治的に解決されるべきとの考えを示した。18日、ダマスカスで撮影(2024年 ロイター/Firas Makdesi)
[ベイルート 23日 ロイター] - 国連のシリア担当特使ゲイル・ペダーセン氏は23日、シリア北東部におけるクルド人武装勢力とトルコが支援する組織との対立は政治的に解決されるべきとの考えを示した。それができなければ、シリアに「劇的な結果」を招くリスクがあると懸念した。
今月初めのアサド政権崩壊以来、北東部ではトルコが支援する旧反体制派と米国が支援するシリア民主軍(SDF)との間で緊張が激化している。
ペダーセン氏は「北東部の状況が正しく処理されなければ、シリア全体にとって非常に悪い前兆となる恐れがある」と語り、「ここで失敗すれば、新たな避難民の発生という劇的な結果を招く」と懸念した。
クルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」が中心のSDFは、完全な停戦と引き換えにトルコとの国境地域からの撤退を提案しているが、トルコのフィダン外相は22日にYPGは解散すべきだと主張した。
トルコはYPGについて、トルコから分離独立を目指す「クルド労働者党(PKK)」と一体と見なしている。
クルド人勢力は、2011年のシリア内戦開始以来、北東部の大部分で自治権を保有してきたが、新たな体制によって一掃されることを懸念している。
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