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豪CPI、第1四半期は予想以上に上昇 年内利下げの見方薄れる

ロイター / 2024年4月24日 12時54分

 4月24日、オーストラリア統計局が発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は、前期比1%上昇し、伸びは市場予想の0.8%を上回った。写真はシドニーのスーパーマーケット前を通る人々。2020年6月撮影(2024 ロイター/Loren Elliott)

[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリア統計局が24日発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は、前期比1%上昇し、伸びは市場予想の0.8%を上回った。サービスでインフレ圧力が根強いことが示された。市場ではオーストラリア準備銀行(中央銀行)が年内に利下げするとの見方が後退した。

前年比伸び率は3.6%と、前四半期の4.1%から鈍化した。ただ、市場予想の3.5%は上回った。3月単月では前年比3.5%上昇し、2月の3.4%から加速した。

コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は前期比1%上昇し、予想の0.8%を上回った。前年比では4%上昇し、前期の4.2%から鈍化した。

CPI統計を受けて豪ドルは0.6%上昇し、0.6522米ドルとなった。3年債先物は15ティック安の96.00と、年初来安値を付けた。

市場が織り込む年内の利下げ幅はわずか3ベーシスポイント(bp)に低下しており、利下げの可能性がほぼ排除された格好。一方で、8月までの利上げ確率が約4%に上昇した。

中銀は3会合連続で政策金利を4.35%に据え置いており、インフレ率が中銀目標の2─3%に2025年終盤に到達するとの確信が強まっていた。

ウエストパックはこの日、利下げ開始時期の予想を9月から11月に後ずれさせた。インフレの鈍化ペースが減速し、労働市場が引き続き健全な状態にあることが理由。

CPIの内訳をみると、教育が2012年以来の大幅上昇、家賃が15年ぶりの伸び率、保険が23年ぶりの伸びと、複数の項目で突出した上昇率を記録。

また、内需を主に反映する、貿易の対象とならない財のインフレ率は前年比5.0%で高止まりしたのに対し、国外の財を対象とするインフレ率は0.9%にとどまった。

ANZのエコノミスト、マデリン・ダンク氏は中銀がサービスインフレや貿易の対象ではない財のインフレ率が第2・四半期に鈍化することを望むだろうとし、「そうならなければ利下げが来年に先延ばしされる可能性がある」と指摘した。

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