対カナダ関税実施なら豪産アルミの米輸出を検討=アルコアCEO
ロイター / 2025年1月24日 10時41分
Mrinalika Roy Seher Dareen
[23日 ロイター] - 米アルミ大手アルコアのウィリアム・オプリンガー最高経営責任者(CEO)は23日、米国がカナダからの輸入品に関税を課す場合、オーストラリアでの生産分を米国に輸出することが考えられると述べた。
トランプ米大統領はカナダやメキシコといった緊密な同盟国を含む多くの国々に関税をかける方針を示しており、オプリンガー氏の発言は、こうした措置が出荷に影響し世界の消費者に追加コストが発生する可能性を示している。
同氏はロイターに「新たな関税に基づいて世界のシステムを最適化させる。関税に大幅な変化があれば、オーストラリアから米国への輸出を検討する」と語った。
同社の年間のアルミ生産量は220万トンで、そのうち90万トンがカナダで生産されており、大部分は米国に輸出されている。
オプリンガー氏は、関税回避でカナダ製のアルミを欧州向けに転換する可能性を指摘。カナダ産の金属製品に25%、それ以外に10%の関税が課される場合、その差によって中東やインドからの輸入が増えるとの見方を示した。
こうした関税は米国のアルミ消費に15億─20億ドルの追加コストを発生させる見込みで、特に包装業界や自動車業界が影響を受ける可能性が高いとみられている。
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