「朝市」に鎮魂の花=復興祈願、地元神社に初詣も―輪島・能登地震1年
時事通信 / 2025年1月1日 19時56分
能登半島地震で「朝市」の火災など甚大な被害が出た石川県輪島市。市内では朝から多くの住民らが初詣に訪れ地元の復興を祈願する一方、地震発生時刻には、市内各地で故人を思い、花を手向ける人の姿がみられた。
発生時刻の午後4時10分、火災で焼け落ちた観光名所「朝市通り」には冷たく激しい雨が打ち付けていた。高く積み重なっていたがれきは、ほぼ片付けられ、寒々とした更地に。訪れた朝市関係者ら数十人は、沈痛な面持ちで黙とうをささげ、犠牲者の冥福を祈った。
朝市通りの近くで海産物を販売する露店を出していた50代女性は、地震で帰らぬ人となった顔見知りの高齢女性を思い、手を合わせた。「店を出すたびに『こんにちは』とあいさつしていた。静かに眠っていただきたい」
甚大な被害を受けた輪島市の重蔵神社には朝から初詣客が列を作った。社殿は壊れ、まだブルーシートが張られたままだが、多くの地元住民らが訪れ、お茶やお菓子がふるまわれた。
東京から帰省中の20代会社員女性は、市内で行われる追悼式への参列を前に訪れ、「もう苦しいことが起こらず、輪島の皆が幸せに過ごせますように」と願った。神社の境内では夕方になると、「祈」とかたどった竹灯籠に鎮魂の灯がともされた。
[時事通信社]
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