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米、USスチール買収を阻止=同盟国でも安保懸念、日鉄は提訴も―バイデン大統領が正式発表

時事通信 / 2025年1月3日 23時47分

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は3日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を中止するよう命じた。製造業を支える鉄鋼メーカーが海外企業に買収されれば、安全保障上の懸念が生じると判断。原則として30日以内に買収計画を「完全かつ永久に放棄」する措置を講じるよう求めた。日鉄とUSスチールは、法的措置も辞さない構えだ。

 同盟国の企業による買収を「安保上の懸念」を理由に差し止めるのは極めて異例。日米関係のほか、日本企業の対米投資や進出に悪影響を与えそうだ。

 バイデン氏は声明で「米国最大の鉄鋼生産者の一つを外国の支配下に置くもので、安保と重要なサプライチェーン(供給網)にリスクをもたらす」と説明。「USスチールは米国人が所有・操業し、鉄鋼労組の労働者が働く世界最高の誇り高い企業であり続ける」と訴えた。

 米政府の省庁横断組織、対米外国投資委員会(CFIUS)が安保の観点から買収計画を審査したが、期限までに結果がまとまらず、昨年12月にバイデン氏に判断を一任していた。バイデン氏はこれまで、USスチールは「国内で所有、運営されるべきだ」との見解を表明していた。 

[時事通信社]

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