コーヒーかすをコンクリートに=豪で実用化、環境に優しく
時事通信 / 2025年1月4日 5時9分
【シドニー時事】コーヒーを抽出した後の豆の残りかすをコンクリート材料として再利用する取り組みがオーストラリアで進んでいる。ごみ減量と天然砂の節約につながるため、環境に優しい建材として期待され、2024年に南東部メルボルン近郊の歩道舗装で実用化された。普及に向け、供給網の構築が課題となる。
ロイヤルメルボルン工科大学の研究チームは、コーヒーかすを無酸素状態で350度で加熱し、バイオ炭を製造する技術を開発。24年5月、このバイオ炭を混ぜたコンクリートで試験的に歩道を整備した。強度は通常より3割高く、機能に問題はないと確認され、同年9月にはコーヒーかす5トン分を使った大量のコンクリートが歩道の公共工事に投入された。
同大学の推計によると、コーヒーかすの年間発生量は、豪州だけで7万5000トン、世界では1000万トンに上る。これらを有効活用すれば、ごみの総量を減らし、焼却や埋め立て処分で出る温室効果ガスを抑制できる。一方、コンクリートに混ぜる天然砂は不足気味で、バイオ炭に置き換えれば、使用量を15%節約できるという。
同大学はコーヒーかすの効率的な回収やバイオ炭の販路開拓を進め、事業を軌道に乗せたい考えだ。責任者のラジーブ・ロイチャンド博士は「より広く利用されるよう産業界の同志と活動している」と説明。「さまざまな有機廃棄物を付加価値の高い製品に転換したい」とも語り、木くずなど他の廃棄物にも研究を広げていると明かした。
[時事通信社]
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