新生シリア、分断解消見通せず=アサド政権崩壊から1カ月
時事通信 / 2025年1月7日 17時25分
【カイロ時事】シリアのアサド独裁政権が反体制派の電撃的な攻勢で崩壊してから8日で1カ月。旧反体制派の主力組織「シャーム解放機構」(HTS)が主導する暫定政府は、国内の多様な民族、宗教・宗派をまとめ上げようと内外に穏健姿勢をアピールするが、分断を解消できるかは未知数だ。
新生シリアの実質的統治者として立ち振る舞うHTS指導者のアハマド・シャラア(通称ジャウラニ)氏は「世界に脅威は与えない」と強調。国内多数派のイスラム教スンニ派のみならず、アサド前大統領と同じ少数派イスラム教アラウィ派や、クルド人勢力など国内各派とも融和を進め、民主主義的な体制構築を訴える。
しかし、新体制移行への道筋はあいまいだ。暫定政府の任期は3月まで。それまでに政治、民族・宗教各派の代表者がシリアの将来について話し合う国民対話会議を開く予定だが、準備の遅れが伝えられる。
シャラア氏は選挙実施に「4年の準備期間が必要だ」との見通しを示す。HTSは将来解散する方針だが、新体制への移行プロセスが長引いて進まなければ、シャラア氏の「統治者」としての立場が固定化され、新たな独裁が進みかねない。
暫定政府は、アサド前大統領がロシアに亡命した後も国内各地で旧政権派の拘束を進める。また、クルド人勢力「シリア民主軍(SDF)」はシリア北東部の支配を続け、国土は分断されたまま。2011年から続くシリア内戦は、なお終結に至っていないのが現状だ。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1邦人被告、核物質密輸の罪認める=「ヤクザ」幹部、ミャンマー武装勢力と共謀―米裁判
時事通信 / 2025年1月9日 14時28分
-
2ロサンゼルス山火事、急な避難指示で車を乗り捨て脱出する住民も…雨季なのに「異常な乾燥」8か月
読売新聞 / 2025年1月9日 17時9分
-
3ホットドッグは「反革命的」 北朝鮮、金正恩氏が飲食禁止、破れば収容所か 英紙報道
産経ニュース / 2025年1月9日 12時28分
-
4中国で“呼吸器感染症”拡大……「コロナの再来?」「春節もあるし」不安も 医師「恐れすぎる必要ない」【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN / 2025年1月9日 10時19分
-
5中国の戦狼外交は「大失敗」「孤立していった」 駐日米大使、各国との連携網構築を強調
産経ニュース / 2025年1月9日 18時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください