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海運大手、クルーズ事業強化=コロナ禍後の需要回復見据え

時事通信 / 2025年1月16日 15時25分

 海運大手などがクルーズ船事業を強化している。コロナ禍を経て世界的な需要拡大が見込まれており、各社は新造船を相次ぎ投入。政府も日本への寄港に伴う訪日客拡大に期待を寄せる。

 「日本のクルーズ業界は活性化する。これは好機だ」。商船三井傘下の商船三井クルーズ(東京)の向井恒道社長は意気込む。

 同社は昨年12月、乗客定員458人の豪華客船「MITSUI OCEAN FUJI」を34年ぶりに新規就航。全室スイートルームで、レストラン四つ、プールやバー、スパを完備。春の大型連休には韓国・釜山と日本各地を巡る12日間のツアー(1人92万5000円から)を計画する。

 日本郵船子会社の郵船クルーズ(横浜市)も今夏、34年ぶりにクルーズ船の新規就航を予定する。現行より乗客定員数を減らし、よりゆとりを持って過ごせるのが特徴だ。高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」も2026年、東京などを発着するクルーズツアーを始める。

 東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドは約3300億円を投資し、ディズニーの世界観を体感できるクルーズ船を28年度に就航させる。日本船籍のクルーズ船としては最大規模の約14万トン、乗客定員約4000人で、ミュージカルを楽しめる劇場などを備える。

 クルーズライン国際協会によると、世界のクルーズ旅客数は23年にコロナ禍前の19年を上回る3170万人に達し、27年には約4000万人を見込む。政府も25年にクルーズ船による訪日客を23年比約7倍の250万人に増やす目標を掲げる。

 ただ、出入国手続きなどができる「クルーズターミナル」を設けるのは全国23港にとどまり、港から観光地まで顧客を送るタクシーやバスも不足する。国土交通省の担当者は「クルーズ船の円滑な寄港に向けて環境を整備する必要がある」としており、今年度中に顧客の利便性向上や施設整備に関するガイドラインを策定する方針だ。 

[時事通信社]

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