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人質解放、歓喜するイスラエル市民=帰還の3人、涙流し家族と抱擁

時事通信 / 2025年1月20日 8時28分

 【テルアビブ時事】イスラエルの商都テルアビブの広場では19日、イスラム組織ハマスに拘束された人質の関係者や市民が集まり、大型スクリーンに映し出されたニュース映像を固唾をのんで見守った。ハマスが人質の女性3人を引き渡す場面が流れると、大きな歓声が沸き起こった。

 解放されたのはロミ・ゴネンさん(24)とエミリー・ダマリさん(28)、ドロン・シュタインブレヘルさん(31)の3人。パレスチナ自治区ガザでハマスから赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡された。

 ガザからの映像によると、引き渡し場所には群衆や目出し帽をかぶって武装したハマス戦闘員数十人が集結し、物々しい雰囲気が漂っていた。人質3人はハマスの車両からICRCの車両に飛び移るように乗り込んだ。

 3人は、ガザ近くのイスラエル軍施設でそれぞれの母親と再会。治療や検査を受けるテルアビブ近郊の病院にヘリコプターで移動し、待ち受けた家族と泣きながら固く抱擁した。ダマリさんの左手には包帯が巻かれている。地元メディアによると、ハマスの奇襲時に銃撃を受け、指2本を失ったという。

 かつて小学校でゴネンさんを教えたことがあるというファニ・ナフマニさん(64)はテルアビブの広場で解放の瞬間を見守っていた。ゴネンさんの姿が画面に映し出されると「無事だと分かり、とても幸せだ」と安堵(あんど)した様子。「イスラエル国民全員があなたのことを待っていたと伝えたい」と語った。

 広場では時折、「人質全員の帰還を」という掛け声も上がった。今回の停戦合意では人質約100人のうち解放されるのは33人。残る人質の解放は、今後行われる停戦の第2段階に向けたイスラエルとハマスの交渉次第だが、イスラエルのネタニヤフ首相は戦闘再開も辞さない構えを示している。広場に駆け付けたジューリ・バーシャルさん(59)は、「われわれが望んでいるのは人質全員が戻ってくることだ。戦争ではない」と語り、停戦継続を訴えた。 

[時事通信社]

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