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トランプ米大統領の就任演説全文(1)

時事通信 / 2025年1月21日 11時34分

 皆さん、本当にありがとう。

 バンス副大統領、ジョンソン下院議長、スーン上院院内総務、ロバーツ最高裁長官、最高裁判事、クリントン、ブッシュ、オバマ各元大統領、バイデン前大統領、ハリス前副大統領、そして国民の皆さん、米国の黄金時代がいま始まる。

 この日からわが国は繁栄し、世界中で再び尊敬されるだろう。全ての国の羨望(せんぼう)の的となる。米国がこれ以上つけ込まれることを許さない。トランプ政権下の日々、私は非常に明快に米国を第一に据える。

 われわれの主権と安全は回復される。正義の均衡は取り戻される。悪意があり、暴力的かつ不公正な司法省と政府の武器化は終わる。最優先事項は、誇り高く、繁栄し、自由な国をつくることだ。まもなく米国はかつてなく偉大で強く、はるかに例外的になる。

 国家的成功のわくわくするような新時代の幕開けにいるという確信と楽観と共に大統領職に復帰する。変化の波が国中を席巻している。陽光が全世界に注がれ、米国にはかつてないほどこの機会を捉えるチャンスがある。

 しかし、まずわれわれが直面する課題に向き合わねばならない。課題は多いが、世界が目撃する米国内の大きな勢いの前に消え去るだろう。

 今日、政府は信頼の危機に直面している。長年にわたり急進的で腐敗した既得権益層は、市民から権力と富を搾取してきた。社会の支柱は破壊され、完全に荒廃したように見える。

 政府は国内の単純な危機さえ管理できず、海外で壊滅的な出来事に次々と巻き込まれている。法を順守する高貴な米国民の保護に失敗する一方、刑務所や精神科病院から抜けだし、世界中から米国に不法入国した危険な犯罪者に保護と聖域を与えている。

 政府は外国の国境を守るために際限なく資金を投じながら、米国の国境とさらに重要な自国民を守ろうとしなかった。素晴らしい人々がひどい扱いを受けたノースカロライナ州や、何カ月も前に起きたハリケーン被害にいまだ苦しんでいる他の州の例が示すように、政府はもはや緊急時に基本的サービスを提供することができない。

 より最近では、何週間も前から悲劇的な火災が続くロサンゼルスにおいて、収束の兆候さえない。山火事は住宅やコミュニティーを燃やし、今ここに座っているこの国で最も裕福かつ力を持つ人々にさえ影響を与えている。彼らは家を失った。それは興味深いことだが、このようなことが起きてはならない。誰も何もすることができない。それは変わるだろう。

 われわれの公衆衛生システムには世界のどの国よりも多くの金が費やされているが、災害時に何もできない。教育システムでは、教師は子供たちに自らを恥じ、多くの場合には自国を憎むよう教えている。われわれが必死に子供に愛を与えようとしているにもかかわらずだ。すべてはきょうから非常に速く変わる。

 私の当選は、これら全ての恐ろしい裏切りを完全かつ全面的にひっくり返し、人々に信仰と富、民主主義、そして自由を返すための(国民の)負託だ。この瞬間から、アメリカの衰退は終わる。われわれの自由とわが国の輝かしい運命がもう否定されることはなく、直ちに米国政府の誠実さ、競争力、忠誠心を回復する。

 過去8年間、私は250年に及ぶ米国の歴史で、どの大統領よりも試練を受けてきた。その過程で多くのことを学んだ。われわれの共和国を取り戻すための旅は容易ではなかった。それは断言できる。われわれの大義を阻止しようと望む人々は、私の自由、そして実際に命を奪おうとした。

 ほんの数カ月前、美しいペンシルベニアの地で、暗殺者の弾丸が私の耳を貫通した。しかし、私の命が救われたのには理由があったのだとその時感じた。今ではその確信を強めている。私はアメリカを再び偉大にするために神に救われた。

 だからこそ、愛国者による政権の下、尊厳と権力、強さをもってあらゆる危機に対処するために日々働く。あらゆる人種、宗教、肌の色、信条の市民に再び希望と繁栄、安全、平和をもたらすために目的意識とスピードをもって行動する。

 米国市民にとって、2025年1月20日は解放の日だ。先の大統領選挙が、米国の歴史の中で最も偉大かつ最も重要な選挙として記憶されるよう願っている。

 われわれの勝利が示すように、国全体がわれわれのアジェンダの下で急速に団結しつつあり、老若男女やアフリカ系、ヒスパニック系、アジア系の米国人、都市部、郊外、地方などほぼ全ての社会の構成者からの支援が劇的に増加している。

 非常に重要なことに、われわれは一般投票と七つの激戦州全てで力強い勝利を収め、何百万票もの差で勝利した。黒人とヒスパニックのコミュニティーが示してくれた多大な愛と信頼に感謝したい。われわれは記録を打ち立てた。それを忘れない。選挙戦であなた方の声を聞いた。今後何年も一緒に働くのを楽しみにしている。

 きょうはキング牧師記念日だ。彼の大きな名誉のために、彼の夢を実現するために共に努力する。われわれは彼の夢を実現させる。

 米国には国家の団結が戻りつつあり、自信と誇りはかつてないほど高まっている。私の政権は全ての面において、卓越性の追求とたゆまぬ成功に触発されるだろう。私たちの国と憲法、神を忘れない。それはできない。

 本日、私は一連の歴史的な大統領令に署名する。これにより、米国の完全な復興と常識の革命を始める。すべては常識の問題だ。

 第1に、南部国境における国家非常事態を宣言する。すべての不法入国は直ちに止まり、何百万もの犯罪的外国人を出身地に戻すプロセスを開始する。私が打ち出した「メキシコにとどまれ」政策を復活させる。(不法入国者を)拘束後すぐに釈放する慣行を終わらせ、わが国に対する破滅的な侵略を撃退するために軍隊を南部国境に派遣する。

 本日署名する大統領令の下、犯罪カルテルを外国テロ組織に指定する。1798年の敵性外国人法を発動することで連邦と州の法執行機関の巨大な権限を行使するよう政府に命じ、米内陸部の都市にも破壊的な犯罪をもたらす外国のギャングや犯罪ネットワークを駆逐する。

 軍最高司令官として、脅威や侵略から国を守ること以上に重要な責務はない。それこそが私が行おうとしていることだ。これまで誰も見たことのない規模で実行する。

 次に、全閣僚に対し、記録的なインフレを打破し、迅速にコストと物価を引き下げるためにあらゆる力を結集するよう指示する。インフレ危機は、膨大な過剰支出とエネルギー価格の高騰によって引き起こされた。だからこそきょう、国家エネルギー緊急事態を宣言する。われわれは(エネルギー資源の)採掘を行う。採掘だ。

 米国は再び製造国になる。他の製造国が持ったことのない、どの国よりも大量の石油と天然ガスを持っている。それを活用する。(石油)価格を引き下げ、戦略備蓄を最大にまで補充し、米国のエネルギーを世界中に輸出する。米国は再び豊かな国になる。その実現を助けるのが足元にある黄金の液体だ。

 本日、「グリーン・ニューディール」政策を終わらせる。電気自動車の普及策を撤回し、自動車産業を救い、偉大な自動車産業労働者に対する私の神聖な誓いを守る。つまり、自分の好きな車を買うことができるということだ。

 ほんの数年前には誰も夢にも思わなかったようなスピードで、再び米国で自動車を製造するだろう。信任票を投じてくれた自動車産業労働者に感謝する。その投票で大いなることを成し遂げた。

 米国の労働者とその家族を保護するため、貿易システムの修復を直ちに開始する。他国を豊かにするためにわれわれの国民に課税していたが、米国民を豊かにするために外国に関税を課す。この目的のため、全ての関税および歳入を徴収する外国歳入庁を設立する。外国から巨額の金が国庫に流れ込むことになる。アメリカンドリームはまもなく復活し、かつてないほど栄えるだろう。

 政府の能力と有効性を回復するため、新しい政府効率化省を設立する。

 連邦政府は長年にわたり、違法かつ違憲に表現の自由を制限しようとしてきたが、私は政府のあらゆる検閲を直ちに停止し、米国に言論の自由を取り戻すための大統領令に署名する。

 政敵を迫害するために、国家の強大な力が武器化されることは二度とない。私自身が経験したことだ。そんなことは許さない。二度と起こらない。 

[時事通信社]

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